イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

ウェールズ語ではウェールズの事をカムリ(仲間)と言います。ウェールズの歴史と、ウェールズとの関わりが深いアーサー王についてのページです

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アーサー王のエクスカリバー 伝説と作り方を再現

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f:id:t-akr125:20161211142909p:plain(17.8.6更新)

アーサー王の剣として有名なエクスカリバーは、どうやって作られたのでしょうか?なぜ岩に刺さっていたのでしょうか?

岩に刺さっていた剣もエクスカリバーかどうかは諸説ありますが、当時の剣はどうやって作られたのかを推測すると、岩に剣が刺さっていた理由が分かってきました。

アーサー王エクスカリバーとは?

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実は、アーサー王の剣に関する伝説は2種類あるんだよ。

 

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エクスカリバーが2本あったんですか?

 

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・1つは岩に刺さった剣で、アーサー王は剣を引き抜くことができてブリタニアの王になったんだ
・もう一つはアーサー王が湖で妖精から受け取った剣で、1人で470人もの敵をやっつけたと時に使ったとされる魔法の力が宿る剣だよ

 

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なるほど。どっちがエクスカリバーなんですか?

 

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アーサー王の剣の関しては12世紀書かれたアーサー王物語の原書といわれるブリタニア列王史には、カリブルヌス(Caliburnus)と記されていたんだ。ラテン後の部分が抜け落ちたり、フランス語や英語が加わって次第に呼び方が変わり、エクスカリバーとなりったんだ。(ブリタニア列王史には岩に刺さった剣については書かれていません)

 

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アーサー王の二つの剣は何れも同じ剣であるという説と、いやいや別の剣だ、と2つの説があるんですよ。

つまり
・岩に刺さった剣と湖で妖精から受け取った剣は同じでエクスカリバー
・岩に刺さった剣はカリブルヌスと言い、湖で妖精から受け取った剣がエクスカリバー

ということです。

 

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へえ~。おもしろいですね。エクスカリバーについてもっと知りたくなりました。

伝説の剣エクスカリバーの本質に迫る 


 

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何れが正しいのかは諸説あり分からないなあ。それがまた面白い点なんだけど、なぜ岩に剣が刺さっていたのか? も興味深いな。一説による推測なんだけど、その話を進めよう。

岩に刺さったエクスカリバーの伝説

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トマス・マロリー著の「アーサー王の死」によると、カンタベリー大司教が神からのお告げを聞き外に出てみると岩に刺さった剣があり、この剣を抜いた者がイングランドの王になると書かれていたんだ。この場合は、神の力または魔法使いマーリンが岩に剣を突き刺したのかもしれないけどね。

教会墓地の主聖壇の前に、大理石のような四角の大石があらわれた。・・・むき出しの美しい剣がきっ先を下にして突きささっていた。剣には金文字で次の言葉が記されてあった。「この石およびかなとこより、この剣を引き抜きたる者は、全イングランドの正統なる王として、この世に生まれしものなり」

 

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これが、アーサー王物語で有名な、岩に刺さった剣を引き抜くシーンですね。

 

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また、他の伝説ではイタリアにサン・ガルガノ伝説があり、そこにも岩に刺さった剣が現存しており、聖ガルガノが神との約束を必ず守る証明として、岩に剣を突き刺したと言われているんだ。(岩に剣を刺し通すほど、約束を守ることは簡単だ)

ガルガノ伝説が、アーサー王の物語ができた同時代の伝説で、アーサー王物語に取り入れられた可能性があるんだ。

アーサー王の伝説の剣は実在するの? 岩に刺さったサン・ガルガノ伝説の剣

 

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なるほど~。ガルガノ伝説によると、岩に剣が刺さっている理由は、神に仕え、快楽を放棄する証明なんですね。

 

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最近では、作り方からのアプローチも考えられたんだ。その方法で剣を作ると、あたかも突き刺さった剣を抜く感じになるんだよ

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面白そうですね。ということは、今でも再現できるんですね

 

アーサー王の剣、エクスカリバーの作り方を再現

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実際にアーサー王エクスカリバーはどうやって作っていた可能性があるのか?当時の技術を考慮して再現実験がなされました。

The Truth Behind - The Sword Excalibur - YouTube

 専門家によると、エクスカリバーは鋳造という解けた金属を型に流し込んで固めて形を作る、方法を取っていたのではないか?という説です。

 

つまり、①岩で型を作り、②溶かした金属(鉄や青銅など)を型である岩に流し込み、③流し込んだ剣が岩に刺さった姿で固まる、④岩に刺さった剣を抜き出す

こんな手順が考えられました。

エクスカリバーの作り方、その1

るつぼの中で金属を高温で溶かします。

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エクスカリバーの作り方、その2

剣をかたどった型を準備します。ここではコンクリートや耐火物でできてますが、アーサー王の伝説によるとこの型が岩でできていることになります。

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エクスカリバーの作り方、その3

溶けた金属を型に流し込みます。溶けた金属が鉄製の場合は約1600℃程度の高温になります。

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エクスカリバーの作り方、その4

溶けた金属を型の中で固まらせ(凝固)、冷えるまで待ちます。

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エクスカリバーの作り方、その5

剣が黒みを帯びて冷えて来たら、ゆっくりと抜き出します。

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おおすごい! 岩に刺さった剣を引き抜いているようです!!

 

エクスカリバーの作り方、その6

取り出して、剣のふちのバリを取り除き磨いたら出来上がりです。

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エクスカリバーができちゃった。かっこいい!

 

岩に刺さったエクスカリバーは、なぜ抜けなかったのか?

 

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金属が固まって冷えるときに収縮します。同時に型も冷えるときに収縮するので、剣が型に締め付けられるような状態になるケースがあります。

もし、エクスカリバーが説明したような方法で作られた場合、この理由によって抜けなくなっていたことが考えられます。

アーサー王伝説の場合は、魔法使いのマーリンの魔法で抜けたのかもしれませんね(笑)。

 

最後にひとこと

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たなかあきらです。剣を作る方法は、ご説明した鋳造や、叩いて伸ばして作る鍛造、両方の組み合わせなど、考えられます。今回の鋳造による方法は、なるほどこの方法では岩に刺さった剣の説明が現実的につくなあと思います。 

事実はどうであったのかわかりませんが、エクスカリバーの作り方も考えると興味深いですね。 

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