イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

ウェールズ語ではウェールズの事をカムリ(仲間)と言います。ウェールズの歴史と、ウェールズとの関わりが深いアーサー王についてのページです

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七つの大罪 色欲の罪ゴウセルのモデルはどんな悪魔?

 

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こんばんは。ウェールズ歴史研究家、たなかあきらです。今回は漫画七つの大罪に登場する、「色欲の罪」ゴウセルのモデル人物のお話をします。

 

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ひょろりと弱々しい体格で、仕草も服装も少女的。顔のつくりも女性的な官能を感じさせ、中性的な存在のゴウセル

しかし、その中世的なキャラクターとは相反して、ゴウセルのモデルと考えられる人物は非常に悪魔的で悪行を重ねているんです。そのモデルは誰なのか? どんな悪行をしていたのでしょうか?

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ゴウサー卿物語

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ゴウセルのモデルと考えられる人物は、悪魔の力を持って生まれたゴウサーと呼ばれる男で、1400年ごろに書かれたとされる中世ヨーロッパに伝わるゴウサー卿物語の登場人物です。ゴウサー卿物語の内容を簡単に紹介しましょう。

 

オーストラリアのある公爵夫人は、子供ができず、夫からは石女と愚痴られていました。

「どんな方法でもよいから子供を授けて下さい」  
「公爵夫人は必死に神聖母マリアに祈りました」

 

ある日のこと、果樹園で夫に瓜二つの男と出会い関係を持ってしまいました。その男は突然姿を変え、本性を表しました。夫の姿に身を変えた悪魔だったのです。

 

やがて子供が産まれ、ゴウサーと名付けられました。成長したゴウサーは、やばい人物でした。尼僧を強姦したり、焼き殺したり、人間とは思えない様な悪行を重ねました。ゴウサーは悪魔の申し子だ、と言われました。

 

これに激怒したゴウサーは母親の所に行き、自分の出生に問題がないか尋ねました。そこで、驚くべき恐ろしい出生の秘密を聞かされたのでした。

 

「なんと本当に俺は悪魔の子だったのか・・」

 

悪行を悔い改め、秘跡を受けるため、ゴウサーはローマ教皇の元へ旅立つました。  そしてゴウサーはローマ教皇から、戒禁を命じられます。

・犬の口から奪いとるもの以外、口にしてはならない
・どんな時にも決して言葉を発してはならない

ゴウサーは心を入れ替え、修道院を設立したり聖職者として生きました。とさ。

 

ゴウサーのモデル、悪魔ロバート

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実はゴウサー卿物語は実話ではなく、モデルがあるそうです。

ゴウサー卿の元となる話は、悪魔ロバート(Robert the Devil)で、中世ヨーロッパに起源をもつ伝説です。

 

子供に恵まれず絶望した母親は、子を授かることを悪魔に願います。そうして生まれたロバートは、ノルマン騎士となり、悪魔の力によって暴力と罪に満ちた日々を送ります。しかしロバートは行ってきた悪事に対して罪の意識を持ち、改心を果たすのです。

悪魔ロバートのモデル、ロベール 

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この物語のロバートはどの時代の人物かは不詳ですが、一説によると、ノルマンディー公リシャール1世の息子ロベール1世という伝説があります。ようやくここで、ゴウセルのモデルらしき実在の人物が登場します。

 

ロベール1世(1000年頃 - 1035年7月3日)はフランスのノルマンディー公でヴァイキング系のノルマン人です。華やかな衣装を好み、兄リシャール三世を暗殺してノルマンディー公になったという疑いから「華麗公(le Magnifique)」、「悪魔公」(le Diable)とも呼ばれています。

このため、伝説の悪魔ロバートはロベール1世の事ではないか、と言われています。


しかし、1035年にロベール1世がエルサレムに巡礼し戻るときに亡くなってしまいます。さらにロベール1世は、愛人が何人もおり愛人エルエーヴとの間にギヨームがいました。

そして、このギョームがわずか8歳でノルマンディー公ギョーム2世になりました。ギョーム2世は1066年にイングランドに侵攻してイングランド王ハロルド2世を倒して、イングランドウィリアム1世になったのでした(ノルマンコンクエスト)

 

ということは、イングランド王室には悪魔ロバートの血が脈々と流れているのかも・・・(笑)

 

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また他説には、悪魔ロバートは11世紀イングランドの第3代シュルーズベリー侯爵、Robet of Belleme(ロバート・デ・ベレーメ)という伝説もあります。こちらのロバートも悪魔のような存在で、「教会の神や貧しいものに対する残忍な迫害者であり、重大な不正はキリスト教の歴史の中で無比のものである」と言われています。

 

最後に

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ゴウセル7つの大罪のメンバーで「色欲の罪」ゴウセルとして描かれていました。しかし、ゴウセルの正体は3000年前の世界におり、魔神王に「無欲」の戒禁を与えられ
500年、自由を奪われていた「十戒」のメンバーでした。

このゴウセルの正体は亡くなっていますが、記憶と感情を失っている人形のゴウセルを作り自分の夢を託していたのです。(自由を取り戻して聖戦を終わらせること)


無欲の戒禁を与えられている、ということはもともとは悪魔のように強欲であったため、無欲の戒禁を与えられたのかもしれません。そして、人形のゴウセルにも記憶と感情を失わせたのかもしれませんね。この点は、悪魔のロバートの悪事を悔い改め改心する、という部分に似ていますね。

※参考 

ゴウセルのモデル、ゴウサー卿物語の原型、悪魔ロバートの伝説

悪魔ロバート - Wikipedia

◎悪魔ロバートのモデル、ロベール一世

ロベール1世 (ノルマンディー公) - Wikipedia

◎悪魔ロバートのモデル、ロバート・オブ・ベレーメ

Robert of Bellême, 3rd Earl of Shrewsbury - Wikipedia

 

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