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イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

ウェールズ語ではウェールズの事をカムリ(仲間)と言います。歴史深いウェールズに触れて下されば嬉しいです

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意外な旗揚げで始まった復活への狼煙 ~たたかうカムリ戦士たち 第6話~

ウェールズの歴史 歴史創作ストーリー

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こんばんは。ウェールズの歴史研究家たなかあきらです。

ウェールズの9世紀~11世紀にかけてウェールズ王家が分裂して戦いを繰り広げる様子を、様々な登場人物の人間模様の物語をシリーズで描いています。

今回からは新展開が始まります。兄弟で争い合ったウェールズの内乱。暴君化したウェールズ王の息子と、敗れた兄弟の息子が、これからにらみ合っていくストーリーです。
前回までの記事:新展開がスタートします。

それでは、お楽しみください。

 

これまでのあらすじ 

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※分割していたウェールズ。緑の部分は後にイングランドとなるウェセックスマーシア

 

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中世のウェールズは、主にグウィネズ(Gwynedd)、デハイバース(Deheubarth)、ポゥイス(Powys)の三国に分かれた内乱や、アングロサクソン族の国ウェセックスマーシア、さらにヴァイキングに攻められた苦しい時代でした。

9世紀にロドリ大王がウェールズを統一して束の間の平和をもたらしましたが、マーシアに攻められ命を落としました。
再びマーシアが攻めてきた時に、関係がぎくしゃくしていたロドリの3人の息子たちは初めて協力し合い、マーシアを打ち破ります。しかし、その後は再び対立し、長男のアナラウドが乱世を制し、暴君化していきました。
敗れた次男カデルは息子ハウェルに将来の望みを託します。

 

<登場人物>

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暴君化したアナラウド

 

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アナラウドの息子イドワル。冷静で冷淡、冷血。

 

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カデルの息子ハウェル。意外と乱暴。

 

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ハウェルの弟クラドグ。ちょっとお調子者。

 

復活のスタートは意外な展開から

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父の国、僕の国が燃えていく・・・・・・
ああ、こんなに荒れ果ててしまった・・・・・・

 

暴君と化したアナラウドと強国マーシアの攻撃にあってハウェルの住むデハイバースは焼け野原のように荒廃した。

 

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僕が、父カデルをついでこの国を立て直していかなければ・・・・・・

 

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そして、10年後・・・・・・

 

ウェールズ、ルズラン城にて

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イドワルよ。ワシはもう年だ、余命も幾ばくも無い。隠居して、この後はお前にグウィネズを任せることにした。我が愚弟カデルには息子ハウェルがいる。いつ反抗してくるかわからんぞ。奴らにはくれぐれも気を付けてくれ。

 

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奴らにそんな勝手な真似はさせませんよ。ご安心ください、父上。私がグウィネズをさらに強くしてウェールズを統一させましょう。

 

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よく言ったイドワルよ。わしは安心してお前に任せられる。

 

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ーーーーーー

 

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フン、暴君の親父もよく言ったもんだ。
オレはウェールズ統一よりも我が領土グウィネズにしか興味がない。
増してやカデルの息子ハウェルなどにも興味はない。
厄介な奴なら、税を引き上げ略奪をして、反抗できない様に叩いておけばよい。

それより、強国のイングランドとどうやって付き合っていくかが重要だ。

 

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そのころ、ウェールズの周りの国々では状況が大きく変わってた。
アゼルスタン王率いるウェセックスがヴァイキングを打ち破りデーンローを奪回し、スコットランドウェールズを除く領土を統一。927年にイングランドを建国して絶対的な勢力を誇っていた。
周辺国家で、アゼルスタンに歯向かうことは、すなわち破滅を意味していた。もちろん、アゼルスタンはウェールズにも傘下に入れと圧力をかけていたのである。

 

 

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あ~あ、オレの国は弱いなあ~
みてみろ、イングランドグウィネズ、強国ぞろいだ。それに引き換え、オレの国はこんな狭くなっちゃった。ケレディギオンだけだぞ。
それに働いても働いてもイドワルに税で巻き上げられるだけだしな。

 

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兄貴どうします?

 

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いっちょ、旗を上げるか?

 

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イドワルと戦ってやっつけるんすか?

 

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バカヤロー、そんな力が俺たちのどこにあるんだ。南だよ、南。ダヴィドとアストラッドを略奪して稼ぐんだよ。

 

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すげー、さすが兄貴。頭いいっすね。


アナラウドに攻められて以降、デハイバースはケレディギオンとダヴィッド、アストラッド・タウィに分かれていた。クラドグとハウェル兄弟の治める領土は、狭いケレディギオンのみに減っていたのである。


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どうだ、まずダヴィッドを攻めようぜ


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いいっすね兄貴。やりましょう!
そういえば兄貴、ダヴィッドの王リワルヒの娘って知ってますか?

 

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おお、確かエレンといったな。たいそう美しいとの噂じゃないか。

 

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兄貴どうっす?

 

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どうって・・・・・・そうか、そうか、それもいいなあ。お前は悪知恵はよく働くなあ。

 

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えへへ、どうも、ごっちゃんです~

 

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ハウェルとクラドグはダヴィッドに侵入し、自分が昔アナラウドから受けた
略奪や放火の行為を繰り返した。

 

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やったぜ、今日も大漁大漁。こりゃ、やめられんな、略奪は。ヴァイキングの気持ちも良くわかるわ。でも奪うところもかなり減ってきたなあ、そろそろ潮時かも知れん。とどめを刺しておくか。

 

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おい、クラドグ。お前、ダヴィッドのリワルヒ王のところに使者に行ってこい。
たっぷりと脅してふんだくってくるんだぞ。例の娘の話もな。

 

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へい、承知しやした。へへへ、面白くなるなあ。

 

クラドグは馬を飛ばして、リワルヒ王にいるダヴィッド国へ急いだ。

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あれ、なんか変ですね。
独裁王の息子イドワルの方が意外と真面目で、まともだったカデルの息子ハウェルが暴れん坊になってますよ。

こんなハウェルでこの先大丈夫なんですか? 不安だなあ。

 

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言ってしまうとネタバレになるからな。おれ、今は何も言わないよ。


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ふふふ、またひと暴れするか!


最後に、たなかあきらコメント

 

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前回までのストーリーは、長男アナラウドと次男のカデルの争いを描いていました。
アナラウドを祖として北ウェールズグウィネズに拠点を置く血筋をアベルファラウ家(Aberffraw)
カデルを祖として西ウェールズグウィネズからみると南)のデハイバースに拠点を置く血筋をディネヴァウル家(Dinefwr)
と呼ばれています。

ウェールズ王家の分裂した争いはここから始まり、ウェールズの主導権を奪い合います。ぼくはこの様子を、ウェールズ南北朝時代と呼んでいます。


次回のハウェルとイドワルの動きに注目ください。

 

※歴史上の出来事や人物が登場しておりますが、フィクションでたなかあきらのオリジナルストーリーです。

第一話:
3本の矢はここにも存在した~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第1話~ 

第二話:
絡み合わない結束 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第2話~ 

第三話:
急流に変貌した結束 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第3話~ 

第四話:
磁力の反転 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第4話~ 

第五話:

混乱の果ての新たな希望 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第5話~ 

 

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最後まで読んでくださり有難うございました。

人との縁、物との縁。縁とは不思議なものである。

その他

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こんばんは!たなかあきらです。

やった!!
今回も天狼院に、たなかあきらの記事が掲載されました。
読んでくださるととても嬉しいです。

↓↓↓↓↓これです、これ↓↓↓↓

僕とコーヒーの微妙な関係 - 天狼院書店

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「久しぶり!五年ぶりだね!」

「お互い変わっていないね~」

僕は5年ぶりにイギリスで出会った友達と再会した。
人との縁は分からないものである。

 

いつも一緒にいたい、もっと会いたいと思っている人とは会えず
会いたくない、と思っている人とは毎日のようにあってしまう。

久しぶりに会っても、まるで昨日会ったかのように話せる人もいるし、
ちょっと会わないだけでも大きなブランクを感じてしまう人もいる。

 

彼女とはイギリスにいた時、語学学校で出会った。台湾人である。
何人かの友達と集まって、毎日のように酒を飲んだり、旅行した友達の1人である。
お互い帰国して10年が経て、その間2回しか会っていないが、いつあってもブランクを感じずに親しく話せるありがたい友達である。

 

人の縁とは不思議である。
5年前あった時、たまたま出張で僕が台湾に行ったから会うことが出来た。
それ以来、お互いの仕事は大きく変わっていた。
彼女はここ数年、毎月のように日本に仕事で来ているという。
僕も2~3か月に一度、台湾に出張に行っている。
5年間、会うことはなかった。お互い行き来していることすら知らなかった。


人の縁とは有り難いものである。
5年前、10年前、今ここでこうして会っているとは想像できなかった。
お互い今の仕事についていることも想像できなかった。
10年前にイギリスで出会うことも予測できなかった。
しかし、こうやって再び会っていろいろと楽しく話すことが出来た。
僕らはお互いうなずいた。

 

今度いつ会うかはわからない。縁が繋がって、昔の友達とも再会できるかもしれない。
しかし、どうなるか僕にはわからない。
一期一会の縁もある、長く続く縁もある、続かない縁もある
それは僕らでは予測はつかない。縁は縁である。
だからこそ、縁を大切にしたいと思った。


人の縁と同じように、物とも縁があります。
毎日にように飲んでいるコーヒー。
そこにも強い縁があるのではと思いました。
コーヒーと僕との縁、それをじっくりと考えてみました。

今回も天狼院に、たなかあきらの記事が掲載されました。
読んでくださるととても嬉しいです。

僕とコーヒーの微妙な関係 - 天狼院書店

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追伸:
前回の記事は強豪がひしめく中、週間グランプリでなんと6位でした。
ありがとうございました。今週の嬉しかったことと

 

 

最後まで読んでくださり有難うございました。

 

是非観たい!キングアーサー、レジェンド・オブ・ザ・ソード( Legend Of The Sword)

アーサー王 アーサー王伝説

「はあはあはあ」
「走れ、走れ!」
「いくぞ!」

うぁ~ああああ~

崖から飛び降り海へと深く沈んでいく三人の男たち。

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何? 何事ですか?

 

 

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これは映画、キングアーサー、レジェンド・オブ・ザ・ソードの一場面です。

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ああ、びっくりした。

 

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悪魔に追われた若いアーサーは、ロンドンの路地裏を仲間とともに逃げる。

彼は知らなかった。自分の血筋が王室に繋がっていることを。どんな運命が待っているかを。


岩に刺さった剣、エクスカリバーを抜いたときにそれを知ることとなる。同時にアーサーは新たな試練を背負うことになったのである。

エクスカリバーを使いこなせるよう鍛錬の日々。
独裁王ヴォルティゲルンが操る悪魔たちに苦しめられる人々。

 

悪王ヴォルティゲルンは、アーサーの父ペンドラゴンを殺害して王を奪った人物であった。アーサー王はヴォルティゲルンを倒すために、立ち上がったのである。

 

これは、僕が想像するキングアーサーの新作映画、レジェンド・オブ・ザ・ソードの概要です。

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www.youtube.com

King Arthur: Legend of the Sword - Official Comic-Con Trailer [HD] - YouTube

 

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いやあ、俺は正直、「やられた!」と思ったね。
今回のアーサー王は新たなアーサー王伝説の始まりだ! と思った。この映像とあらすじから、これまでとは全く違うアーサー王であろうと思った。

 

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これまでとは違うアーサー王ですか? それってどんな人物です?


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それは、こういう物凄く心が動く理由があるんだ。

通常のアーサー王は、岩に刺さった剣を抜いてブリタニアの王となり、敵と戦って勢力範囲を広げていく伝説的なヒーローの話である。

 

 

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以前にも、新しいアーサー王が誕生したことがあったんだ。

映画「キング・アーサー」ってしってるかい?

 

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見ました。アーサー王強くて、渋くてかっこよかったなあ。

 

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そう、キング・アーサーに出てくるアーサー王は、通常より数百年早めた時代のスコットランドを舞台にして、ピクト人を戦う戦士を描いていたんだ。

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今回のレジェンド・オブ・ソードはまた違うアーサーですか?

 

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恐らく全く別だろう。イントロダクションみただけで、再び新しいアーサー王の誕生を思わせる内容だ。何が新しいアーサー王なのか? ちょっと話してみよう。


大きな注目は、ヴォルティゲルンという謎の悪王が登場している点だ。
ヴォルティゲルンは歴史上に実在したといわれる人物で、歴史書にはアーサー王の叔父であるコンスタンス二世を殺害してブリタニア王座を簒奪した、とされているんだ。

そして、ヴォルティゲルンはコンスタンス二世の弟、アンブロシウスとウーサー・ペンドラゴンに仇を取られるんだ。

つまり、今回のアーサー王は、アンブロシウスがモデルになっているのではないか?
と推測できるんだよ。

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へえ、面白そうですね。アンブロシウスはどんな人物かもうちょっと教えてもらえますか?

 

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いい質問だ。アンブロシウスは王の中の王と呼ばれた人物で、面白い伝説もあるんだ。
魔法使いマーリンとのかかわって、悪王ヴォルティゲルンを倒したり、アングロサクソン人と戦って軒並みやっつける武勇伝、魔力を使って巨石を運んでストーンヘンジを作ったという伝説まであるんだ。
実はアンブロシウスがアーサー王じゃないか? とまで言われることもあるんだ。

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えっそうなんですか? でも凄い人物なんですね! 面白そう~

 

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そうそう。このアンブロシウスの伝説が、どのように映画に生かされていくか、とてもたのしみだ!

 

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「King Arthur: Legend of the Sword」は2017年5月12日に劇場公開の予定ですが、日本での公開はまだ未定となっているようです。

 

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ん~日本でも早く観たいです!!

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 ※※※最後に

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たなかあきらです。
今回の記事に出てきた内容で、参考となる記事をご紹介いたします。

①通常のアーサー王伝説の概要について
分かりやすいイギリスの英雄アーサー王の概要 

②悪王ヴォルティゲルン

この男がいなかったらイギリスは無かったかも・・・暗黒のウェールズ王の隠れた事実!!

アーサー王の祖先、モデル人物

アーサー王伝説!アーサー王は実在したのか?その先祖は?

本当?英雄アーサー王のモデルは何人もいた!

アーサー王のモデルを纏めたたなかあきら著書

 

最後まで読んでくださり有難うございました。

 

新展開がスタートします。

ウェールズの歴史 歴史創作ストーリー

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皆さんこんばんは。ウェールズ歴史研究家、たなかあきらです。
いつも多くの方に読んで頂き、有難うございます。感謝しております。

 

今から1100年ほど昔のこととなります。
日本で有名な「毛利元就の3本の矢」に似た話がウェールズにもありました。
強大な力を持ったロドリ大王は3人の息子たちに国を分け与えて3本の矢のように結束を図り、ウェールズの繁栄を願いました。

 

狙いどおりに動いたのか?

お互いの個性が強く、最初は仲良く力を合わせることがありませんでした。

ところが、
ひとたび、強国マーシアに攻められると3人は結束して敵を打ち破り、平和を取り戻しました。

 

しかし、
ふたたび、3人はバラバラになり長男と次男は対立します。みたび、争い合い最後に長男が勝ち残りました。

 

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嫌味な長男アナラウド

 

勝ち残った長男はこの男、アナラウドでした。
常に兄弟の仲を切り裂くような自分本位の行為を繰り返していました。
暴君となり、読んで下さった方からも、嫌な奴!と言われました。

 

何でこのキャラが残ってしまったんだろうか?
当初は違うストーリーを考えていました。

 

次男カデルを多少ヒーロー的な存在にして、キャラもイケメンにしておきました。
これに対抗する、長男アナラウドは悪役にして、歴史上はアナラウド天下にはなりますが、カデルに痛めつけられる流れを考えていました。

どうせアナラウドを悪役にするのなら、もっと悪役にしたほうが面白そうだ! と思って書きました。そうしたところ、キャラが自然と動き出し、悪役が天下のストーリーになってしまいました。

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イケメンの次男カデル

 

 

作者が思ったように展開していかない点が、ストーリー作りの面白いところかなと思います。今後の展開はどうなるのか?

そう、今後の展開はカデルの無念の思いを、息子ハウェルが晴らしていくという含みを、第5話の最後に表現しました。

その通り、ストーリーは流れていくのか?
次回からはこのキャラが中心で進んでいきます。 

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アナラウドの息子イドワル

 

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カデルの息子ハウェル

 

また次回からもご愛顧いただけると嬉しいです。

 

これまでの話

※歴史上の出来事や人物が登場しておりますが、フィクションでたなかあきらのオリジナルストーリーです。

第一話:
3本の矢はここにも存在した~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第1話~ 

第二話:
絡み合わない結束 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第2話~ 

第三話:
急流に変貌した結束 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第3話~ 

第四話:
磁力の反転 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第4話~ 

第五話:

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関連記事 

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最後まで読んでくださり有難うございました。

混乱の果ての新たな希望 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第5話~

ウェールズの歴史 歴史創作ストーリー

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こんばんは。ウェールズの歴史研究家たなかあきらです。

ウェールズの9世紀~11世紀にかけてウェールズ王家が分裂して戦いを繰り広げる様子を、様々な登場人物の人間模様の物語をシリーズで描いています。

前回はせっかく結束が強くなったウェールズ3王が、再び決裂して戦いが起きる内容でした。

前回第4話:

磁力の反転 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第4話~ 

 

その戦いはどうなるのか? 3人の兄弟にはどんな結末が待っているのか?

ではお楽しみください。

 

これまでのあらすじ 

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※分割していたウェールズ。緑の部分は後にイングランドとなるウェセックスマーシア

 

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中世のウェールズは、主にグウィネズ(Gwynedd)、デハイバース(Deheubarth)、ポゥイス(Powys)の三国に分かれた内乱や、アングロサクソン族の国ウェセックスマーシア、さらにヴァイキングに攻められた苦しい時代でした。

9世紀にロドリ大王がウェールズを統一して束の間の平和をもたらしましたが、マーシアに攻められ命を落としました。
再びマーシアが攻めてきた時に、関係がぎくしゃくしていたロドリの3人の息子たちは初めて協力し合い、マーシアを打ち破ります。しかし、その後は再び対立するようになりました。

 

<登場人物>

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長男:野心家でせっかちなアナラウド

 

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次男:手堅くしたたかなカデル

 

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三男:平和主義で弱気なメルヴァン

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マーシア国、エセルレッド

 

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ウェセックス国、英雄アルフレッド大王
 

再び始まった内乱


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(アナラウド兄様は何も知らない・・・)

 

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ふふ、メルヴァンが勝てば、カデルの領土デハイバースは俺のものだ。
メルヴァンが負けても、メルヴァンの敵討ちと反逆者の成敗の2つの大義をもってカデルを討てる。

 

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メルヴァンは自軍を率いて出発し、カデルの領土へ攻め込んでいった。

 

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カデル兄さん、僕に斬られてください!

 

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メルヴァンよ、なぜ俺を攻める?アナラウド兄貴に脅されたか。

 

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兄さん、問答無用! 覚悟! 


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ならば残念だが仕方あるまい。

 

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うぐぐっ、ぐはっ


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メルヴァンよ許せ!

 
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ぐはっ、、、。僕はアナラウド兄様に脅されていたんだ。
カデル兄さんを討たなければ、僕の国ポウィスは攻撃され、息子も殺されてしまう。
本当はカデル兄さんの力になりたかった。ぐはっ、アナラウド兄様とカデル兄さんと平和な国を作りたかった、ぐぅぅ。


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メルヴァン、よくわかった。もう話すな。

 

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ヴァイキングにアナラウド兄様の領土を襲わせたのは、、、襲わせたのは、、、この僕。でもアナラウド兄様を止めれなかった・・・・兄さん・・・ごめんよ・・・
がくっ、

 

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メルヴァン!
ああ、メルヴァン。なんてことだ。なんてことになってしまったんだ。
メルヴァン、お前の気持ち、お前の無念の気持ち、心に秘めて生きていこう。
きっと将来、再び平和なウェールズを作っていこう。お前の国、ポウィスも俺が守る。

 

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ウェールズ、ルズラン城にて

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なに、メルヴァンがカデルに討たれただと!ポウィスも占領された?
許せん! (よし好都合だ!) カデルの奴、全力で成敗してやるわ!!

 

 

 

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 その頃、マーシアの大軍がウェールズに向かって進軍を始めていた。

 

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ほおお、待ってましたのよ! 

 

ウェールズの動乱を見て、過去の仕返しをするため同盟を破って攻めてきたのか、それとも、アナラウドと結んだ同盟を守って援軍を送り込んできたのか、真相は分からない。

 

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さあ、誰でもかかっていらっしぁい! 可愛がってあげるわよ!

 

895年、エセルレッド率いるマーシア軍は、カデルの国デハイバースを攻めて略奪、虐殺、放火行為を繰り返した。カデル率いるデハイバース軍は果敢に立ち向かったが敗れ去り、デハイバースは荒廃した。

  

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ああ、デハイバースが・・・・・・我が国が・・・・

 

 


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ざまあみろ、カデル。お前の思うようには世の中は動かんさ。
これからはアナラウドの世の中だ。俺に歯向かうやつは何人たりも許しはしないぞ!

 

マーシア軍のバックを武器に、アナラウドはウェールズ内の勢力を広げ、権力を我が物にした。気に入らないものは排除しやりたい放題の独裁を続け、暴君アナラウドと人は呼ぶようになった。

 

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カデルは姿を隠し、アナラウドに再び意見することもなかったという。
こうして、父ロドリ大王の思いとは全く異なる歴史が刻まれ、皮肉にもウェールズの内乱は収まり、ヴァイキングの略奪行為はしばしばあったものの、約20年間は際立った戦争もない時代が続いた。

 


しかし、カデルは全てを諦めていたわけではなかった。

 

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息子よ、ハウェルよ。今の世の中な、ウェールズ始まって以来のひどい世の中だ。
このアナラウド独裁の世はこのまま続けてはならぬ。しかし、今は動く時ではない。
やがてアナラウドにも寿命が尽きる日が来るだろう。
その時にお前が立ち上がり再びウェールズを統一し平和な時代にしてくれ。そのためにしっかり学び実力を蓄えてくれ。

ワシはアルフレッド大王がいるイングランドに行ったことがある。
法律がきちんと整備され、独裁ではなく政治の仕組みがきちんとできていた素晴らしい国であった。
今のウェールズはどうか? なんの決まりもなく自分たちの首を絞めあう野蛮な国だ。

ハウェルよ、お前はそんな平和で進化したウェールズを作ってくれ。

 

「はい、父上。しっかり勉強してウェールズを良い国にします!」


このハウェルと呼ばれた青年、この動乱のウェールズの中で次に立ち上がっていく人物になるのである。

もちろん、独裁者アナラウドにも権力を引き続き持った息子がいた。

独裁政治のこの先、争い合った二人の息子たちの関係、どうなるのかウェールズ

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最後に:たなかあきらコメント

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第5話まで読んでくださり有難うございます。
ご期待に反して、アナラウド(本名:Anarawd ap Rhodri、不明~916年没)の一人勝ちとなってしまった結末でした。
本当の歴史でもアナラウドが暴君化していたようです。しかし、カデルは黙っていたわけではなく、地道に復活の道を歩んでいたのです。
その思いは息子ハウェルに引き継がれ、、、というのが次回からのストーリーです。

 

※歴史上の出来事や人物が登場しておりますが、フィクションでたなかあきらのオリジナルストーリーです。

第一話:
3本の矢はここにも存在した~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第1話~ 

第二話:
絡み合わない結束 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第2話~ 

第三話:
急流に変貌した結束 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第3話~ 

第四話:
磁力の反転 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第4話~ 

 

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最後まで読んでくださり有難うございました。

 

最後まで読んでくださり有難うございました。

 

ロンドン塔を見上げてため息をつく理由

ウェールズの歴史 歴史創作ストーリー

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「俺はちょっと後悔している、いや大いに後悔している」

「何をだって?」

「食べ過ぎだよ、食べ過ぎ」
「運動もしてなかったもんだから、太り過ぎて、それが原因でヘマをやらかしてしまった。お笑いだよ。恥ずかしい」

俺はグリフィズと言って13世紀に生きた貴族さ。いい名前だろ。そうさそのはず、由緒あるウェールズ王家の名前だぜ。俺は王様になるはずだった、なるべきだった。だけど、牢獄にいたんだ。そう、有名な「ロンドン塔」にね。

 

お前は悪人か? 何をやったんだ、と思うだろう。王が悪事をはたいても罪にはならない時代だぞ、王が法律だからな。


だけど俺の場合は何もやっちゃあいないんだ。ただ食って寝て生きていただけさ。
なのに捕まって投獄されたんだ。不条理だろう。

 

誰が俺を投獄したのか?

それは俺の兄ダヴィッズさ。奴こそが悪人だよ。俺は生きていただけだぜ。それも、ウェールズ生粋の王家の血筋さ。ダヴィッドはな、父は同じだけど母は違って、奴はウェールズイングランドとのハーフだ。それもその母がイングランドのジョン王の娘ときたから、タチが悪い。奴ら結託してウェールズを乗っ取ろうと考えてやがった。

人の欲とは恐ろしいもんだね。ああ、いやな世の中になったもんだ。

本来ならウェールズの王になる俺を捕らえて牢にぶち込み、ダヴィッズがウェールズの王になろうとしたんだ。初代のプリンス・オブ・ウェールズだぞ。
俺はブチ切れたね。見てくれこの体、身長2メートル、体重120キロさ、いや食べ過ぎたので今は150キロさ、立派だろう。思う存分暴れてやったさ。
でも、大勢に取り囲まれて捕まり、運ばれたのが、このロンドン塔さ。

俺は何も悪いことはやって無いんだよ。ただ生きていただけさ。だけど、俺の由緒正しい血が奴らには邪魔だったんだ。俺が生きていることが、奴らからすると罪にしたいって訳だ。俺は悪いことはやってないので殺す訳にいかず、投獄されているんだ。恐らくずっとな。

でも、もうどうでもいいんだ。俺には地位の欲はないからね。ダヴィッズが王でも誰が王でも、俺には興味ないね。
ここにいると、イングランドにしちゃあマシな料理を出してくれるから有難いよ。食っちゃ寝る食っちゃ寝るの生活さ。ただ生きているだけだよ。何も変わっちゃいない。
変わったのは、運動もせず食べ過ぎて、こんなに太ってしまったくらいだ。いやあ人は食べたら動かないとダメだね。本当に後悔したよ。

俺は国に残した家族もいるんで、様子を見に行こうと、たまには下界で暴れて存在をアピールしようと、つかの間の脱獄を試みたんだ。

 

ここは高いロンドン塔だ。どうやって脱獄したかって?
ロンドン塔を見てみろよ。

 

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分かるかい?
おっ、勘ががいいねえ。そうさ、そうだよ。
窓があるんだ。窓から脱獄を試みたんだ。

 

道具は何も持っちゃいないけど、この俺でも考えついた方法さ。
やり方は簡単だ。

シーツとカーテンを結んで長い縄みたいなものを作ったんだ。そして窓から垂らして、それを使って降りよう、ってわけだ。

俺はみなが夜寝静まってから、作戦を決行したわけだ。
俺は計画通りに、窓からお手製の縄をつたってゆっくりと降りて行ったんだ。

 

ここまではシナリオ通りに完璧さ。
ロンドンの街も、テムズ川も、いつも牢獄から見るのと違って美しく見えたよ。みな俺を応援しているようにさえ感じた。テムズ川から吹き上げてくる真冬の冷たい風も、この時は神の祝福に感じたね。

 

しかし、この風がいけなかった。
いや正直に言うと、俺の怠惰な体が原因だった。
風がちょっと強く吹いたときに、運動不足で巨漢の俺はバランスを崩したんだ。
壁から足が離れ、縄に俺の全体重がかかったんだ。

あっ!!

 

縄が俺の体重を支えることが出来ずに、結び目がほどけてしまって、
俺は、俺は、頭から真っ逆さまになって、地面に向かっていったんだ。

 

これでジエンドさ。俺は地面に強く打ちつけられた。
そして、こうして今ここにいるんだ。別の姿になってね。

 

食べ過ぎて、運動もしなかったので体重が増えすぎたことが大きな原因だった。
ロンドン塔を見上げるたびに、ため息をつきながら俺はこう思うんだ。

食べるだけで運動しなかったら、ぶくぶく太って後から後悔するって。
たくさん食べたら、運動しなきゃ、てね。

 

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関連記事:

ウェールズの王さまがロンドン塔から落っこちてしまった理由 

正真正銘のプリンス・オブ・ウェールズの登場から結末について 

 

 

追伸:

邪魔者がいなくなったので、俺の兄のダヴィッズは安心してプリンス・オブ・ウェールズの座についたんだ。ま、その後、俺の息子が奪ったけどね。

 

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以上の物語は、たなかあきらの創作ストーリーです。

 

最後まで読んでくださり有難うございました。

磁力の反転 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第4話~

ウェールズの歴史 歴史創作ストーリー

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こんばんは。ウェールズの歴史を研究しているたなかあきらです。

ウェールズの9世紀~11世紀にかけてウェールズ王家が分裂して戦いを繰り広げる様子を、様々な登場人物の人間模様の物語をシリーズで描いています。

前回はギクシャクしていたウェールズ版の三本の矢が、強国とリベンジの戦いに勝利した場面でした。

 

前回第3話:

急流に変貌した結束 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第3話~

さて今回は、結ばれた結束が長続きするのでしょうか?
それとも、瞬時にバラバラになるのでしょうか?
強国が再び別の形で忍び寄ってきます。

ではお楽しみください。

 

<語り手>

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ウェールズの歴史にやたらと詳しいワタル。歴史になると話が止まらなくなる。

 

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歴史に詳しくないアサオ。心は優しいが、かなり小心者。

 

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語り手のジェイムス。親切で気の良いお兄さん。

 

これまでのあらすじ 

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 ※分割していたウェールズ。緑の部分は後にイングランドとなるウェセックスマーシア

 

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中世のウェールズは、主にグウィネズ(Gwynedd)、デハイバース(Deheubarth)、ポゥイス(Powys)の三国に分かれた内乱や、アングロサクソン族の国ウェセックスマーシア、さらにヴァイキングに攻められた苦しい時代でした。

9世紀にロドリ大王が登場しウェールズを統一して束の間の平和をもたらしましたが、マーシアに攻められ命を落としました。ロドリの3人の息子たちは結束を強められずギクシャクしていましたが、マーシアが再び攻めてきたときには協力し合い、父ロドリの仇を取りました。

 

<登場人物>

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長男:野心家でせっかちなアナラウド

 

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次男:手堅くしたたかなカデル

 

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三男:平和主義で弱気なメルヴァン

 

今回はこの2人がちょっと登場します。

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ウェセックス国、英雄アルフレッド大王

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マーシア国、エセルレッド

 

あらたな同盟国と反発 

 

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磁石の力、それがうまく働くと強くひきつけあい一体となり磁力も強くなる。しかし、反発方向に向くと、決して一体になることはなく、近づけると強く反発しあう。

人間の心もこれと似ている。思いが同じだと強くひきつけあい大きな力となる。しかし、思いが異なると敵対し始めると、近づけば近づくほど反発しあいその反発力も強くなる。アナラウドとカデル、メルヴァンの兄弟たち。一体化して強力な磁石となったが、再び引き合うことはあるのだろうか。

 

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ウェールズ、ルズラン城にて

  

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今回はマーシアの攻撃を防ぐことが出来たが、奴らは強国だ。奴らの侵略を防ぐにはどこかと同盟を結ばざるをえない。ヴァイキングの国、デーンローと結ぶことにする。

 

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アナラウド兄貴、俺は反対だ。他国と手を組むより、我らウェールズ同士がもっと終結した方がよいと思う。増してや、信頼ならぬヴァイキングだ。
どうせ結ぶなら、最も勢いのあるウェセックスと結ぶのがよいだろう。

 

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カデル、またお前は俺に盾をつく気か?毎度毎度、気に障るやつだ。今回はお前がどう言おうと、俺の考えで行く!

 

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アナラウドは単独でデーンローに向かい、ヴァイキングと同盟を結んだ。しかし、ヴァイキングは同盟をものともせず、アナラウドの領土であるウェールズ北部のグウィネズに攻め込んできた。

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うぬぬぬ、ヴァイキングの奴め、俺を裏切りまた略奪を始めてきやがった!!
くそっ、これではカデルの言った通りではないか・・・・
気に入らぬ、カデル今に見ておれ!

 

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西暦893年ごろ、アナラウドは苛立ちを隠せないまま、ウェセックス国のアルフレッド大王の元へと向かった。

 

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ルフレッド大王。ご存知と思いますが、我が国ウェールズはヴァイキングの裏切りに会い攻め込まれております。ヴァイキングを追い払うために、是非とも大王のお力添えを!

 

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これはこれは。ブリタニア3王のアナラウド殿、よくお越しくださった。喜んで貴殿に協力しよう。

ただし、条件がある。ヴァイキングを除く他国と同じように、ウェールズもこのアルフレッドに忠誠を誓うことが条件だ。

 

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(うぬぬぬ、仕方あるまい。カデルやメルヴァンに相談するのも癪だ。そうウェールズの統治者代表は俺だ。俺の決断で行く)

喜んでアルフレッド大王に忠誠を誓います。

 

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これは有難い、是非仲良くやっていこう。必要ならいつでも援軍を出すぞ。

 

アナラウドはアルフレッド大王と固く握手をした。

 

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(よし、これで同盟は成立だ。ヴァイキングを退けることができ、ウェールズも安泰となる。俺の権力も広がるに違いない、ははははは。)

 

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ところでだ、援軍はウェセックスからではなく、傘下のマーシアから出させよう。
貴殿も良くご存じの我が遠縁にあたるエセルレッドだ。


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うぐっ、エセルレッド、ですかっ!!

 

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ほおお、アナラウド殿。奇遇な所で出会ったわね。

 

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エ、エセルレッド!!!

 

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先般はとてもお世話になったわね、ありがと。貴殿との戦いに敗れたおかげで、我が軍はとんだ被害を被ったのよ。それが今度は我が軍が援軍に加わるとは奇遇ですこと。
しっかりと、戦ってあげますわよ。楽しみね、あははあはは。

 

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はっ、有難き幸せ。恩に着ます。



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ウェールズ、ルズラン城にて

 

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くくっそー、何たる屈辱感! それに俺はあの男かなり苦手だ!
カデルの奴め、最初から俺に恥をかかせるためにウェセックスとの同盟を勧めたのか!
待てよ、まさか・・・
奴がヴァイキングをそそのかして俺の領土に攻撃させ、ウェセックスとの同盟をするように仕向けたのか!

許せん!カデルの奴、国逆として成敗してやる!

 

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メルヴァン、メルヴァンはおらぬか!

 

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は、はい、アナラウド兄様。どうされました。

 

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カデルを即刻、攻めよ! デハイバースを攻めカデルの首をはねてこい!

 

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カデル兄さんが何をしたんですか?

 

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お前エセルレッドとあったことはあるか?ブルブルブル。
そんなことどうでもいい、奴は反逆者だ! 

 

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カデル兄さんは何も悪いことしてないじゃないですか? 真相を確かめたのですか?

 

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問答無用!お前に何が分かる?メルヴァン、ごちゃごちゃ言わず、ウェールズ統治者に従え!逃げるなよ。

良いか、お前が戦いに出ている間、お前の息子は俺が預かっておくことにしよう。
必ずカデルの首を持ち帰ってこい。それまでは戻ってくるな、失敗も許されぬぞ。


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(アナラウド兄様は何も知らない・・・)

 

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ふふ、メルヴァンが勝てば、カデルの領土デハイバースは俺のものだ。メルヴァンが負けても、メルヴァンの敵討ちと反逆者の成敗の2つの大義をもってカデルを討てるぞ。

 

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せっかく、結束ができたと思ったのに・・・
今回の話でまた台無し、というかもっと悪くなってしまったじゃないですか。

 

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こりゃ、もうどうしようもないな。アナラウドが暴走し始めてきた。

 

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この人、何とかなんないの? カデルが立ち上がるとか。

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まあ、行く末を見守ろう。

 

最後に:たなかあきらコメント

 

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という訳で、次回の行く末を見守りましょう。

 

アナラウドは何はともあれ、正式にウェールズウェセックス(後のイングランド)が同盟を結んだ初めての王です。そういう意味では、重要な役割は果たしていました。

それと、今回登場したウェセックスのアルフレッド大王は、ウェセックスをはじめとするアングロサクソンの国々を、ヴァイキングの侵略から守った偉大な英雄としてとても有名な王で、今も語り継がれています。

 

※歴史上の出来事や人物が登場しておりますが、フィクションでたなかあきらのオリジナルストーリーです。

第一話:
3本の矢はここにも存在した~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第1話~ 

第二話:

絡み合わない結束 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第2話~ 

第三話:

急流に変貌した結束 ~中世に舞い降りたカムリ戦士たち 第3話~ 

 

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※これら記事の著作権はたなかあきらに属します。

 

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