イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

ウェールズ語ではウェールズの事をカムリ(仲間)と言います。ウェールズの歴史と、ウェールズとの関わりが深いアーサー王についてのページです

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喜ぶのはまだ早い 戦いの落とし穴 ~新たたかうカムリ戦士 第11話~

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こんにちは。ウェールズ歴史研究家、たなかあきらです。
ウェールズの創作歴史ストーリー、「新たたかうカムリ戦士」。

今回は第11話になります。

※前回の第10話
マレドの魔力が封印されてしまった 

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グウィネズ国との同盟を利用して戦いの援軍を頼みに、デハイバース国の使者として派遣された、マレド。しかし、内心は戦いを阻止したい気持ちで一杯だった。
戦い推進派のイエウヴの押しもあって、兄のグウィネズ国王イアゴは援軍を決断する。イエウヴは邪魔なマレドを捕らえ投獄し、援軍を率いてデハイバース国に向かうのであった。

 

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ひょっほ〜い。戦いだ、戦いが始まるぞぅ~。
オウァイン殿、エイニオン殿、グウィネズ国のイアゴ王の命令で、弟イエウヴが援軍に参りました。

 

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おお、イエウヴ殿。グウィネズ国が我らデハイバース国のために手を貸してくれるとは、有難い、有難い。イエウヴ殿とイアゴ殿には感謝します。

 

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いえ、いえ。私もねぇ、思い切り暴れたいと思っていたところなんですよぉ。兄貴イアゴが、モーガン王への略奪を許してくれましたからねぇ。お互いの利益の為に、モーガン王を倒しましょうよ。

 

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ええ、我々もモーガン王の奴らに、屈辱を味わされて奪われた領土を奪回したいんですよ。モーガン王を倒した暁には、お互いで利益を分け合いたいですね。

 

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ひひひ、でも、元々はモーガンの領土なんじゃないですかねぇ、オウァイン殿。

 

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ウェールズの平和のために、ウェールズを統一するのが、本来の目的。それに、モーガン王は従わないので、攻めただけですよ。

 

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ひひひ。だから、こうやってまた戦争と略奪ができるんだけどねぇ、ひひひ。存分に暴れましょうよ。お互いの為にねぇ。

 

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ところで、援軍をお願いしたマレドの奴は、大丈夫でしたか? マレドは使いものにならない程の軟弱者で、戦いもいやがって困ってるんですがね。  

 

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マレド殿は平和主義者で、素晴らしいですよねぇ。オウァイン殿、エイニオン殿と我らがねぇ、上手くいくように決めさせてもらいましたよぅ。それで、私が援軍に来たんですぅ。ひひひひ。

 

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マレドがご迷惑をかけたんじゃないかと思ってましたが、話が纏まったようでよかった。

 

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では早速、戦いの準備をして、モーガン王を倒しに攻め込みましょう、攻め込みましょう。

 

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よし、そうしよう!

 

 

 

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ふん、マレドは絶対に牢から出してやらないよ。奴はねぇ、危険人物だ。奴のハーブを聴くと、皆んな戦いを止めちまうんだからぁ。ハーブも一緒に始末してやるのさぁ。

 

グウィネズ国でイエウヴに捕えられ、途方にくれるマレド。牢の中で、一人寂しく涙に暮れていた。

 

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何とかここを抜け出さないと、、、でも、どうやって。うっ、うっ、うっ。
今頃は、父と兄は、イエウヴやイアゴ達と合流して、戦争を始めてるのだろうか。何とか止めたいけど、どうやって、、、うっ、うっ、うっ

 

戦いの罠


こうして、エイニオン率いるデハイバースと、イエウヴ率いるグウィネズの連合軍は、ウェールズ南部のモーガン王が治めるモーガンウィグ国に攻め入ったのである。

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うっひょっひょっ!略奪だ、略奪だ! 稼ぐぞう〜 楽しいな、楽しいな。者ども、逆らう奴は容赦するなよぅ。奪えるだけ奪いされ! 

 

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よし。イエウヴ軍が奪い去ったら、我らが領土を占領するぞ。敵は捕らえて捕虜にしてしまえ。

 

奇襲した連合軍はあっと言う間に幾つもの街を廃墟にし、為すすべがないモーガンウィグの人々は逃げまどうだけであった。

 

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何っ。エイニオンがまた攻めて来たじゃとと。ジュニアよ、それで我が国はどうなんじゃ

 

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父上。それが、敵は残虐で容赦なく我が国を荒らし、かなり占領されてます。もうしばらくで、このゴーワーの近くまで攻めて来そうな勢いです。

 

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おのれエイニオンの奴め、しつこい野郎じゃ。この前、痛い目に合わせてやったのに、まだ懲りぬか。人の領土を奪おうとは、けしからん奴じゃ。しかし、我がモーガンウィグの力じゃ、防ぎようがない。

 

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また、あのお方にお願いするしか無さそうですね。父上。

 

モーガンウィグの街を襲い、略奪をしまくるイエウヴ軍。街の要塞は、エイニオンが攻撃し次々と陥落した。

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ひょっ、ひょっ、ひょっ。大漁、大漁。略奪は楽しいなぁ、これまでのウップンを晴らしてガッツリ稼ぐよ〜

 

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よし、もうすぐゴーワーだ。今度こそモーガン王の息の根を止めてやるわ。さあ、正々堂々とモーガン王よ出てこい。真っ向勝負をしてやる

 

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よし、ゴーワーまで、さあ、もっと奪いまくるわよぅ 。ひひひひ

 

エイニオン軍とイエウヴ軍は、侵攻を続け、ついにゴーワー城にたどり着いた。

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モーガン王、我々は大軍を率いてやって来た。前回とは違って容赦はしない。既に、貴様の領土の多くはこのエイニオン様の手に落ちた。無駄な抵抗はやめて、投降しろ。モーガン王、正々堂々と出てこい。

 

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エイニオン殿、待っていたぞ。わしゃ、逃げも隠れもせぬ。人の土地を奪っておいてよくそんな事が言えるもんじゃ。前回、痛い目を見たのをお忘れか。貴殿こそ、無駄な攻撃は止めて、国へ帰るのが身のためじゃ。

 

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何を、強がりをほざくなよ。モーガン王、分かっていないな。こちらは強力な援軍がいるんだ。今のうちに降伏しろ。

 

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分かっていないのは、お主の方じゃ。エイニオン殿。貴殿がその気なら、わしゃ正々堂々と真っ向勝負をしてやるぞ。

 

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ちっ。かかれ〜っ

 

ウォ〜

 

両軍は攻撃を始め、激しくぶつかった。戦いはゴーワーでは決着がつかず、ウスク川沿いを移動し、ローマ時代の遺跡が残るカールレオンで陣を張った。夜明けと共に、再び激しい戦いが始まるのである。

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うぬぬ、モーガンの奴なかなかしぶとい野郎だ。しかし、形勢は我が軍が有利、もうちょいだ。丘から下り、一気に玉砕してやろう。

 

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むむー、こんな田舎の野っ原に連れてこられて、略奪するもんがないよう。商売が上がったりだよぅ。街に移動しようよぅ

 

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あっ、あれは。

 

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なっ、何い

 

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イングランドの旗が。それも辺り一面に。またか。

 

エイニオンとイエウヴが気づいた時には、周囲を囲む丘の上にイングランド軍の旗がなびいていた。

 

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攻撃、開始!

 

ウォ〜

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ヒェェ〜ひゃー、略奪品を持って逃げろ

 

丘の上からイングランド軍が猛烈な速度で下りてきて、エイニオンとイエウヴ軍に急襲を仕掛けた。更に、モーガン王とジュニア率いる、モーガンウィグ軍が、エイニオン達が逃げようとするウスク川から攻め込んできた。

 

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ひゃー、モーガン軍。イングランド軍とのハサミ打ちだ

 

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略奪品が略奪される、やめてぇ。

 

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これは、まずい。全軍、退却だ。退却しろ。

 

エイニオン軍と、イエウヴ軍は散り散りとなり、形勢逆転となった。押し寄せてくる、モーガン軍とイングランド軍に取り囲まれ、万事休すとなった。

 

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これは、だめダァ。略奪品を持てるだけ持って、ズラかろう。じゃ、さいなら。

 

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あっ、モーガン王。あそこにいるのはまさか、、、

 

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エイニオン殿、勝負あったな。お主の負けじゃ。降参するんじゃな。よくも我が国を酷い目に合わせてくれたな、覚悟をするんじゃ。

 

 

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貴様がエイニオンか。

 

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あなたはまさか、、、

 

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イングランド王、エドガーとはワシの事だ。エイニオン、貴様の事はモーガン殿から良く聞いておる。その行為、決して許されるものではない。

わしらに降伏し、奪った領土をモーガン殿に返還し、損害を補償しろ。更に、わしエドガー王に忠誠を誓い、傘下に入るのなら、許してやろう。貴様の父、オウァインの忠誠もだ。

もし、逆らうのであれば、エイニオン、貴様をイングランドに連行し、反逆者として処刑するとともに、貴様のデハイバース国に攻め入るが、良いか。

 

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うぬぬ・・・

 

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往生際の悪い。覚悟しろ。おい、エイニオンを捕らえよ。

 

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はっ。

 

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エイニオンはイングランドに連行し反逆罪の罪で投獄する。エイニオン、頭を冷やし忠誠を誓え。誓わねば、どうなるか分かっているな。エイニオン殿の父オウァインにも忠誠を誓わせるために、イングランドに来るよう使者を出せ。

 

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ありがとうございます、エドガー王。我が国を救ってくださった。このモーガン、深く感謝をいたします。

 

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いや、礼には及ばんよ。しかし、ワシに背いたら、どうなるか良く分かったと思う。

 

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まさか、そんな事は決してありません。ワシやジュニアはエドガー陛下には頭が上がりません。忠誠を尽くしても尽くしきれません。

 

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ところで、エイニオンに援軍がいたそうだが、どこへ行った?

 

 

 

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略奪品は殆ど失ってしまったよう。しかし、危なかった、危なかった。もう少しでイングランド軍に捕まるとこだった。捕まっては略奪も何にも、無くなってしまう。早く、国に帰ろう、帰ろう。

 

次回に続く 

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