イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

ウェールズ語ではウェールズの事をカムリ(仲間)と言います。ウェールズの歴史と、ウェールズとの関わりが深いアーサー王についてのページです

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中世ヨーロッパの王や貴族生活のワークライフバランスは?

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こんにちは。ウェールズ歴史研究家、たなかあきらです。今回は、中世のヨーロッパ貴族がどのような一日を送っていたのかを紹介し、当時のワークライフバランスについて考えてみたいと思います。

 

ワークライフバランスとは

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昔はサービス残業が多くて、毎日家に帰るのが深夜になるくらいまで働いていたけど、最近は時代が変わってきたな。

 

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ワークライフバランスっていう言葉も良く聞きますしね。ところで、もっと昔の人々の暮らしはどうだったんでしょうかね。

 

ワークライフバランスについて(ウィキペディアより)

「仕事と生活の調和」と訳され、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を持ちながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる」ことを指す。

 

中世のヨーロッパ貴族たちの一日の生活

 

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時代は中世のヨーロッパまでさかのぼってみよう。パソコンもインターネットも携帯もなかった、中世ヨーロッパの貴族や王の暮らしは、参考になるかもしれないな。

貴族の一日の暮らしの概要を説明しよう。イギリスの貴族たちを考えてみよう。中世の貴族や領主たちは、戦闘の時以外は、お城や邸宅の周りの生活が中心だったんだ。当時はイングランド王を中心とする封建制度が始まり、軍に従って戦うのと引き換えに領土を治めるのが中世の封建制度あった。

 

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領主、貴族、王族も基本的には同じような生活をしているよ。

 

・起床:夜明け
貴族の日常は夜明けから始まります。まずミサに行き神に祈りを捧げます

・朝食:
最初の食事は朝食です

・午前中:業務
領主や貴族は、自分の領土に関する業務をします。政治に関する議論や決定も含まれます。領土内の穀物、収穫、供給などの報告や、賃貸、税金、関税、支払いなどのお金に関する報告も聞きます。自分の領土内の家臣や小作人たちの裁判、不平や論議を解決したり、結婚の承認をしたりもします。武器の練習をする場合もあります。

・昼食:
午前中に御祈りと昼食を取ります

・午後:
午後の貴族の生活は、狩り、鷹狩り、資産などの点検、視察をします。

・夕食:
夕方のお祈りを済ませたのち、晩餐はお城や領土内の邸宅のホールで開催されます

・夜:
晩餐の後は、音楽、ダンス、ジャグラー、アクロバット道化師などの娯楽で仲間たちや家族と楽しみます。主人や貴族が就寝時間を決め、お祈りして就寝します。

  

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なるほど。朝は早起きで、領主としての重要でかつ難しい仕事は、午前中に詰め込んで終わらせてますね。午後は、人脈構築のための行事で、現在の接待ゴルフみたいですね。そして夜は、もっと身近な人との交流・歓談って感じですね。

午前は緊張感が高く神経をすり減らしそうだけど、午前、午後、夜になるにつれて、よりリラックスできる内容になっているようですね。

 

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そうだな。現在の社会人生活では、取り入れられない部分もあるとは思うが、参考になりそうだな。

次に具体的に、ある王の生活を紹介しよう。イングランドではなくてフランス王だけど、やはり同じような生活の仕方だなと思うよ。

 

フランス王シャルル5世の暮らし

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※シャルル5世

 

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その人物は、シャルル5世。賢明王と呼ばれ、100年戦争でイングランドの捕虜となった父ジャン2世に代わって国政を担当し、現在の税金の基礎となる定期的な徴税を行ったり、常備軍や官僚層を持つなど、絶対王政の先駆けを成した人物だ。

シャルル5世は虚弱体質で、日常生活に大きな負荷をかけることができなかったんだ。しかし、中世は外国との戦争、国内の内乱などがいつ起きてもおかしくなく、一国の主としての業務は、厳しいものだったに違いないんだ。

なるべく負担がかからず長く続けられるような、工夫がされていたんだ。

 

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今の政治では大統領や首相が不人気や失政をしたら変えられるけど、王は血筋で継承されているので、死亡したりしない限りは変えられないですからね。

 

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イメージ画像です 

 

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シャルル5世の一日 

・朝6~7時ごろ:起床
お祈りをし、予定に合わせた整髪をし、服を着ます。お抱えの聖職者が持ってくるカレンダーとその日のスケジュールを確認します。

・8時ごろ:教会
ミサを行い、唱歌を厳かに歌います。ミサが終わると、中庭に出て庶民の人の話を聞く。金持ち、貧しい人、未婚、既婚、問題を抱えている人、訴えがある人の話を聞いて、寛大に対応します。

・朝食前:枢密院
枢密院や評議会に行き、政府の高官と面談。アポがあるときは集会に出かけ、血縁の貴族や、聖職者と会合します。(いずれの面談も1時間以内)

・10時ごろ:朝食
手短な軽い朝食。シャルル5世は体が弱く、多くを食べると胃を痛め記憶力を妨げるため、手の込んだ料理は好みません。シンプルなワインをちょっと楽しみ、少なめの品数で多くを食べません。食事の終わりには、とても優美なムードで演奏される音楽を聴きます。

・午前~昼すぎ頃
宮廷で外交官、貴族、騎士たち(自国、他国)と会談し、さまざまな場所でのニュース、戦争、事件などの詳細を聴取します。報告される課題、問題に対してやるべき事を取り決め、評議会などの問題解決をします。手紙のサインや、リクエストへ返答もします。これらは約2時間ほど続きます。
・14~15時頃まで
午前中の疲れをいやすため、休息に費やされます。朝から多くの時間は、様々な要求は業務のために忙しく過ごす必要があります。しかし、シャルル5世は繊細な体質のため、休息時間は健康を害さないために、とても重要なのです。

・~夕方
親しい仲間たち、商人たちとの会合。宝石や宝物を見せ合ったり、承認が持ってくる武器、大砲、服、装飾品、異国の宝石、様々な場所からの贈り物を受け取ったりします。時には鑑定してもらうこともあります。

夏:庭園に出て、家族と散歩したり、宮廷の婦人たちと子供の話をすることも
冬:聖書を読んだり、哲学者の知恵、ローマ時代の善行について読書

・夕食
・夕食後
伯爵や騎士たちと、ゆっくりと談笑や娯楽に費やされます。

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なるほど。午前中がとても忙しく、午後になるとリラックスする時間が増え、夕方から夜は娯楽になってますね。

 

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そうだな。シャルル5世の一日も、基本的には一般的な王や貴族たちの生活と類似しているな。やはり、体力のある午前中に、やるべき重要なことは片付けてしまう日課だな。

 

中世貴族のワークライフバランス

 

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シャルル5世の生活は、以下の3点で表現できるな。

①祈りと勉強:精神のやすらぎ、統一と自己啓発
②王国の業務:午前中に集中し、短い時間で効率的に
③休養と娯楽:効果的に休養し、夜は娯楽に

この三点のバランスをとることがとても大事なんだ。特にシャルルル5世は、体調面に大きな負担をかからないようにして、能力を最大限に短時間で発揮できるように工夫されていたんですね。そのため、賢明王と呼ばれるような、立派な国政が出来たんですね。

 

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現在の私たちも最近では、ワークライフバランスが重要視されているように、スキルを高め、業務を効率化し、もてる力が発揮できる十分な休養、これらのバランスがとても大切だと思うんだ。

 

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中世の貴族やシャルル5世の生活も大いに参考にできそうですね。重要な仕事は午前中にやるようにして、効率的に仕事をやって早く帰り、夜は友達と会ったりゆっくりする時間を多く作るようにしよう。まずは、早寝早起きからだ!

 

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