イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

ウェールズ語ではウェールズの事をカムリ(仲間)と言います。ウェールズの歴史、イギリスの歴史、アーサー王、イギリスの歴史に関連する内容を中心に記事を書いています。

サッカーやラグビーのワールドカップで、なぜイギリスは複数国で出場しているのか?

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サッカーやラグビーのワールドカップの出場国をみてみると、 イギリスからは1国ではなく、複数の国々が出場しています。

 

なぜでしょうか?

複数国出場している理由には、歴史的な背景がありました。

 

コチラの記事もどうぞ

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フットボールから分かれたラグビーのルーツと発祥の歴史

 

 

 

サッカーやラグビーのW杯でイギリスから出場している国々

 

サッカーのワールドカップに出場しているイギリスの国は

・「イングランド」「スコットランド」「ウェールズ」「 北アイルランド」の4代表が出場します。

 

ラグビーのワールドカップの場合も

・「イングランド」「スコットランド」「ウェールズ」 が出場しています。

※ラグビーの場合、 北アイルランドはアイルランドとチームを作り「アイルランド」 の代表として出場します

 

 

ワールドカップでイギリスが複数国出場できている理由

 

オリンピックでは、IOCが「主権国家単位」 での出場しか認めていません。したがって各競技や団体は「 イギリス代表」として出場します。

 

ラグビーやサッカーのワールドカップでも、1国1協会での加盟が 原則です。しかし、 イギリスでは特権的な地位が与えられています。

 

サッカーのワールドカップにイギリスは複数国出ている理由

 

FIFA(国際サッカー連盟=Federation International de Football Association)の創立は1904年で、フランス、 オランダ、スイス、デンマーク、ベルギー、スウェーデン、 スペインの7か国で始まり、 サッカー発祥の地であるイギリスは当初参加していませんでした。

 

イギリスのサッカー協会の創立は1863年とFIFAよりも古く 、「イングランド」、「スコットランド」、「ウェールズ」、「 北アイルランド」それぞれに協会があり、4協会で構成されていま した。

 

イギリスは1905年に、ドイツ、オーストリア、イタリア、 ハンガリーなど8ヶ国と合わせてFIFAに加盟しました。

その際にイギリスは4協会での加盟を主張し、 歴史的な背景を考慮されて、1国1協会ではなく4協会の加盟が認 められました。

 

  

ラグビーのワールドカップにイギリスは複数国出ている理由

 

ラグビーワールドカップ(英語: Rugby World Cup)は、1987年に第1回大会が開催され、 夏季オリンピック、FIFAワールドカップとともに、世界3大ス ポーツイベントとなっています。

 

ラグビーワールドカップを主催しているワールドラグビー (World Rugby、2014年に改名)は、1886年にスコットランド 、ウェールズ、アイルランドの3か国のラグビー協会により発足し ました。

1890年には当初参加を拒否していたイングランドのラグビー協 会が加盟しました。

 

※発足当時は国際ラグビーフットボール評議会 (International Rugby Football Board; 略称IRFB)

 

このように、 イギリスの各協会とアイルランドのラグビー協会が中心となり、 ワールドラグビーは始まった背景があり、「イングランド」「 スコットランド」「ウェールズ」 の各チームの参加が認められています。

 

※北アイルランドはアイルランドとチームを作り「アイルランド」 の代表となっています

※現在、世界で約100協会が加盟

 

イギリスが複数国に分かれている歴史的な理由

 

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日本でイギリスと呼んでいる国の正式名称は、 グレートブリテン及び北アイルランド連合王国「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland」です。

 

グレートブリテンはスコットランド、イングランド、ウェールズの 3か国で構成され、北アイルランドを加えた、4つの連合王国でイ ギリスは構成されています。

 

なぜ、4つの連合王国に分かれているのでしょうか?

その理由は、4つの連合王国は歴史上、 民族も言語も異なっているからです。

 

参考:

「イギリス」の正式名称と名前の由来、イングランド、スコットランド、ウェールズの違い

 

イギリスが4ヵ国に分かれている歴史(概略)

 

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数世紀頃のグレートブリテン島にさかのぼりますと、 現在の様子とは大きく異なっていることが分かります。

 

北部のピクトランド(図中は灰色の部分)には、 ケルト系と考えられるピクト族が住んでいました。

それより南はブリタニア(図中の赤い部分)と呼ばれ、 ケルト系のブリトン人が住んでいました。

 

その後、グレートブリテン島に住む民族の構成は大きく変わり、 王国が設立されていきます。

 

イングランドの成り立ち

 

5世紀になると、ドイツ北部からゲルマン系のアングロ・ サクソン族が、グレートブリテン島に侵略してきました。

そして、 数世紀のうちに領土を大きく広げ、イングランドを建国しました。

つまり、イングランドの人々は、英語を話すアングロ・ サクソン族です。

 

※アングロサクソン族の侵略(緑色)

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参考:イングランドの歴史 アングロ・サクソン七王国の概要 

 

ウェールズの概略

一方、アングロ・ サクソン族に攻められたケルト系ブリトン人は領土を狭めていき、 現在のウェールズ付近に後退しました。(上の図で西の水色の一角)

 

このケルト系ブリトン人がウェールズ人の祖先であり、 彼らが話すケルト語がウェールズ語になります。

 

参考:<改訂版> 中世ウェールズの歴史 ~ローマ支配からプリンス・オブ・ウェールズまで

 

スコットランドの概略

 また、北部のピクト族が住んでいたピクトランドは、5世紀頃から アイルランドからケルト系のスコット族が侵略を始め、 スコットランドを作りました。

 

スコット族の話すゲール語は、 ピクト族のピクト語も吸収して、スコットランド・ ゲール語になりました。

※スコット人は現在ではアイルランド人のことを指します

 

参考:分かりやすいスコットランドの歴史概要

 

北アイルランドの概略

 

北アイルランドは、スコット族が住んでおり、 彼らの話す言語がゲール語(アイルランド語)です。

北アイルランドと、 南部のアイルランドでは宗教上の違いから分裂し( 北アイルランド:プロテスタント、アイルランド:カトリック)、 北アイルランドはイギリスの一国となっています。

 

参考:分かりやすいアイルランドの歴史概要

 

まとめ

つまり、イングランド、ウェールズ、スコットランド、 北アイルランドは、それぞれ民族が異なり自国語を持っており、 歴史上別々の国として成立していました。

 

イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランドの公用語は英語ですが、独自の言語の影響を受け、英語にも独特の訛りがあります。

 

この記事を読むと、各国の英語と成り立ちが分かりますよ。

イギリス英語の発音は面白い こんなに多くの訛りがあるよ


 

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