先日は、たなかあきらが主催している「第14回歴史を語る会」に参加しました。内容は真田丸で話題の「真田信繁」で、江戸時代に詳しい講師のNさんにお話をして頂きました。信繁の人物像にスポットを当てたお話で
・人質生活を転々とし、長い間の流罪で老け込んだ生活
・景勝、秀吉など先々で人から可愛いがられる性格
・秀頼から声がかかり、大坂冬の陣で頭角を表す
の内容でした。流罪時の手紙の内容を読みますと「わびしく苦しい生活で年齢以上に老け込みもう自分はダメだ」と弱気な面や送り先に対する思いやりを見せており、逆に人間味のある真田丸・信繁に親しみを感じました。
そんな弱気な面が真田幸村にあったのか?と思いましたが、真田幸村は色んなヒーロー要素を取り入れた創作人物あったと知り驚きました。信繁はもちろん、諸葛孔明、三蔵法師も幸村のモデルにした創作上英雄と言われており、真田十勇士に出る登場人物も西遊記や水滸伝から取り入れられているようです。例えば、柴田錬三郎著「真田幸村(新装版)」があります。
熱弁をふるう講師Nさん
真田幸村の様に、良いところを集めて作り上げた英雄と言いますと、 ブリタニア(イギリス)の伝説のヒーロー、アーサー王を思い出します。アーサー王も、歴史上のいろんな人物や出来事を取り込んで作り上げた人物と考える説があるのです。
<登場人物>
カチョー:ウェールズの歴史に詳しい課長
ブーカ:課長の部下
歴史書にはアーサー王らしき人物の記述はあるんだけど、アングロサクソン族と戦った勇士程度しか書かれてないだよな。そこでアーサー王に取り込まれたと考えられる歴史上人物や出来事を纏めてみたよ。
映画の「キングアーサー」みましたよ。かっこよかったなあ~
①アーサー王の誕生!!
岩上に突き刺さった剣が現れアーサーだけが抜くことができイギリス王となった場面は、12世紀イタリアの聖ガルガノが信仰のために岩に突き刺した剣の言い伝えがあり、アーサー王物語に取り込まれてた可能性があります。聖ガルガノの剣は岩に突き刺さった状態で、サンガルガノ大聖堂の近くに現存しています。
②戦争の英雄アーサー王
アーサー王が魔法の剣エクスカリバーを手に入れ、イギリス全土を平定し更にアイルランドやアイスランドまで征服し、更に敵対するローマ皇帝と争い、ローマ帝国軍を全滅させるストーリーです。アングロサクソン軍と幾度となく戦い勝利しイギリスを収めた前半部分はアンブロシウス・アウレリウスの話を取り込み、後半のローマ帝国を破る部分は、イギリス王から西ローマ皇帝の座を奪ったマグヌス・マキシムス、コンスタンティンⅢ世などがモデルとなったのではと考えられます。
③貴公子ランスロット
部下ランスロットとグィネビア王妃との不倫、アーサー王とランスロットとの戦いと破局の話もあります。これはイギリスのコーンウォール地方の伝説『トリスタンとイズー物語』がモデルとなっていると考えられます。勇者トリスタンが叔父マルク王の王妃イズーと恋に落ちる内容です。実は、「ロミオとジュリエット」のロミオがトリスタン、ジュリエットがイズーをモデルにしたとも言われています。
④アーサー王の最後
イギリスで部下モルドレッドが反乱を起こし、アーサー王はモルドレッドと死力を尽くし戦いました(カムランの戦い)。この戦いでモルドレッドは戦死し、アーサー王も致命傷を負いアヴァロンの地で息を引き取ります。これらは、リオタムスという人物が部下の司令官アルヴァンドゥスに裏切りにあって敵に敗れ、アヴァロンの地に逃れ消息をたったことや、コンスタンティンⅢ世が部下ゲロンティウスに背かれ、さらに救護に来たはずのホノリウス皇帝軍に捕えられたこと、このあたりが有力なモデルになっていると思います。
アーサー王もいろんな英雄モデルの合体した人物なんですね
①~④は別人物で面白いぞ。詳しくは電子書籍に書いたので読んでくれ!
Amazon.co.jp: 6人のアーサー王を追え! (ウェールズ歴史研究会) 電子書籍: たなかあきら: Kindleストア
ところで、僕はどう生きればよいのだろう?と悩みます。
憧れの人物はいるかい?
それらの人々の好きな部分を集めて理想の人物を作って、自分に当てはめてみてはどうだい?
なるほど~カチョー。やってみます!
「憧れ人物の良いとこ取り超人に成りすます」
最後まで読んでくださり有難うございました。
また次回も真田丸の関連内容が続きます。
コメント
アーサー王伝説には、いろいろな人の逸話が混ざっているのですね。
知らなかった、本当にいたのかと思っていました。
id:nezuzyouziさん
コメントありがとうございます!
アーサーは実在した可能性は高いですが、アーサー王としてはいろんな説があり、どれが正しいか今となっては分かりません。
誰もにいろんな夢を持ったアーサー王がいて、良いと思います。
想像するのも楽しいですね。
史実も良いですが昔の事を想像することも歴史の醍醐味です。
歴史のロマンを感じるのは良いことです。
アーサー王は、皆の心にいるんですね。
コメントありがとうございます。^^
アーサーに会いたいです。^^