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イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

ウェールズ語ではウェールズの事をカムリ(仲間)と言います。歴史深いウェールズに触れて下されば嬉しいです

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ローマ、ローマ、ローマ ~たたかうカムリ戦士12話

たたかうカムリ戦士 歴史創作ストーリー

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こんばんは。ウェールズの歴史研究家たなかあきらです。

ウェールズの9世紀~11世紀にかけてウェールズ王家が分裂して戦いを繰り広げる様子を、様々な登場人物の人間模様の物語をシリーズで描いています。

前回の第11話は、お調子者のクラドグと兄のハウェル、それに強気のエレンがイドワルに対抗する案を考えましたが、ハウェルがローマ行きを決断するという内容でした。
今回はハウェルがローマにたどり着いた場面です。ローマでどんな出会いが待っているのでしょうか。

www.rekishiwales.com

  

(登場人物は実在ですが、ストーリーとキャラはたなかあきら作です)

これまでのあらすじ 

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※分割していたウェールズ。緑の部分はイングランド

 

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中世のウェールズは、主にグウィネズ(Gwynedd)、デハイバース(Deheubarth)、ポゥイス(Powys)の三国に分かれた内乱や、アングロサクソン族のイングランドウェセックスマーシア)、さらにヴァイキングに攻められた苦しい時代でした。

9世紀にロドリ大王がウェールズを統一しましたが、アナラウドが暴君化しウェールズは乱れます。敗れたカデルの息子ハウェルは弟クラドグと共に勢力を広げます。しかし、イングランド傘下に入ったアナラウドの息子イドワルが圧力をかけ、兄弟は隣国王の娘、エレンと協力をして対抗策を練ります。ハウェルは国作りの勉強のため、突如ローマへ旅立ちました。

<登場人物>

ウェールズの王室家系図

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カデルの息子ハウェル。意外と乱暴

 

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ハウェルの弟クラドグ。ちょっとお調子者。

  

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隣国ダヴィッド王ラワルヒの娘、エレン。気が強くクラドグはタジタジ。

 

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アナラウドの息子イドワル。冷静で冷淡、冷血。

 

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イングランド王、アゼルスタン。

 

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ウェールズ勢力地図。

 

ローマ、ローマ、ローマ

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長い旅の末、ハウェルはついにローマにたどり着いた。

 
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これがローマか。聞くに勝る素晴らしい都市だ。
ウェールズの田舎町とは大違いだ。
歴史も深く、建物も洗練されている・・・
 

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ウェールズも早くこうならねばなるまい。
ん、クラドグ? いや気のせいだ。戦士もいるぞ!

 

 

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うむむむ。強そうだ。さすがの俺でもあの二人には勝てそうにない

 

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これは凄い、なんと美しい建物なんだ。中も素晴らしい。こんな神聖な場所があれば人々も争うことをしなくなるだろう。こんな場所がウェールズにもあったらな。
ほぉ、素晴らしい・・・
 

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身も心も洗われるようだ。こんな空間が多くあれば、心も平和になり、きっと争いなど起きないだろう。
そうだ、是非ローマ法皇にもお会いしたいなあ。会えるだろうか
 
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これはこれはハウェル殿、よくぞおいで下さった。ウェールズの王族としては400年ぶり。とても喜ばしく歴史的な巡礼ですぞ。

 
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これはステファヌス様、ローマ教皇自らお出迎えくださり光栄です。
私はウェールズを建て直し、平和な国にしたいと思っています。
しかし、ウェールズには政治の仕組みもなく、統治者を含め人々に学も知恵もありません。ローマに習い勉強し、ウェールズの国作りに活かしたいと思います
 
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おぉ、それは素晴らしい事だ。神もたいそうお喜びになるはず。
ウェールズで政治の仕組みをお考えなら、先ず法律を作られるのが良いでしょう。全ての基本となる法律です。
 
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法律ですか?
 
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風習や慣習はあっても、ウェールズには法律は無いでしょう。誰もが守るべきルールがあって法律を破ると罰せられる。ウェールズには法律が無いので、統治者も好き勝手をする者が現れ、争いが絶えないのでは無いかな。
 
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そうなのか。確か、父カデルもイングランドには法があるって言っていたな。
 
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法律に従って国を治め、人々も生活する。争いの起きない、皆が平和に暮らせるようなウェールズの法律を作ってはどうでしょう。
 
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でも、私には法律について何も知りません。勉強しないといけません。
どこで勉強すれば良いですか?
 
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ローマには多くの書物が教会に納められている。ハウェル殿、もし勉強したいのなら、何れも自由にお使いなさい。私の名前を出してもらえれば良いですよ。
 
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本当ですか? とても有り難いです。
 
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頑張って下さいね。神の御加護がありますように、アーメン。
 

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学ぶもの、待つもの

 
 
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ハウェルの兄貴、無事にローマに着いて、元気にやっているかなあ。
 
 
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元気なんじゃない?
 
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へっ、アッサリですね。
アネさんは気にならないですか?
 
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心配したってしょうがないでしょ。
 
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ふーん。
 
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それにしてもハウェルの兄貴、アネさんが来てから変わったと思わないすか?何だかこう、賢くなったというか。よりカッコよくなったっすよ。
 
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そ、そうかしら。
 
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でも、遠くに行っちゃったすよ。俺は兄貴がいないと、寂しいっすよ。アネさんは寂しくないすか?
 
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えっ、べ、別に私は
 
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ふーん。
 
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何よ。
 
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ひひひっ。そうは言うものの、アネさん何だか落ち着きが無さそう。
 
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ごちゃごちゃ言ってないで、仕事よ仕事。クラドグはハウェルに言われた事をやって頂戴。私は、ケレディギオンの治安が心配だから、父ラワルヒに頼んで兵を送ってもらうわ。
 
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ハイハイ、分かったっすよ。分かったっすよ〜
 
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ひひひっ。アネさん、凄い綺麗なのに、凄い素直じゃないな、、、
 
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これは凄い!法とはこんなに凄いものだったのか。我々は何て遅れていたんだ。よし、勉強して世にない先端の法を作ろう。
 
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おやっ、クラドグが通った気がしたな。
ローマにクラドグが居るはずないしな。気のせいか。
勉強、勉強!
 
それから数年があっと言う間に過ぎ去った。

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おお、これは素晴らしい。よくぞ精進されましたね。私は法律家ではありませんが、これは素晴らしい原案と思います。きっと立派なウェールズになるでしょう。
神の御加護がありますように、アーメン。
 
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有難うございます!
 
ハウェルはローマを跡にし、ウェールズの祖国、ケレディギオンに向かって出発した。早く祖国ウェールズのケレディギオンに帰って法を制定し、国を豊かにして皆が安心して暮らせる世の中にしよう!ハウェルの胸は希望で膨らんでいた。
久し振りに降り立つ、ケレディギオン。しかし、ハウェルには待ち受けていたものが数多くあったのである。
 

最後に

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僕のストーリー上では身勝手にローマに旅立ってしまったハウェル。
ローマで多くを学んだハウェル。その後のウェールズの大きな影響を及ぼしました。
ウェールズに戻り法を制定制定するわけですが、数々の試練が待ち構えていました。
 
 
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