「こんばんは。ウェールズの歴史研究家たなかあきらです。9世紀~
「前回の25話では、ハウェルが戦いを起こさないようにとイドワルを説得に行きましたね」
「しかし、イドワルは頭がハゲなだけじゃなく、とても脳みそも固く、説得を受け入れませんでしたね」
「イドワルも暴君なんでしょうか」
「たたかうカムリ戦士、最終決戦です」
これまでのあらすじ
最終決戦
「エドムンド閣下、申し訳ありません。イドワルを説得できませんでした」
「ご苦労、ご苦労っす。そうっすか。簡単に、ハゲのイドワルを説得できないとは思ってたすが、、、どうやら戦いを避ける事は出来そうにないスッね」
「残念ながら、私の力不足で済みません」
「ハウェルくん、君のせいじゃ無いっすよ。こうなったら、お互い協力して、最小限に戦いを終わらせるしか、無いっスね」
「はい、私もそう思います」
「ハゲのイドワルは、ワシを攻めるか、ハウェルくんを攻めるか、どっちの策に出るりつもりだろうか? 」
「では、ハウェルを攻めますか?」
「いや、ハウェルなんか攻めても無駄だ。黒幕はエドムンドだ。奴らは同盟を結んでいるから、ハウェルを攻めても、エドムンドが加勢するだろう。なら、最初からエドムンドだ。そもそも、エドムンドが先にワシと同盟を結べば、戦争にならなかったはずだ」
「敵はエドムンドだ!」
「ほほっ〜、ハゲちゃん、おいでなさったわね。王の部下、わたくしエセルレッドがたっぷり可愛がってあげるわよん〜♡」
「エドムンド閣下、私も加勢します。エドムンド閣下に手を煩わせては、申し訳ない。これはウェールズ同士の戦い。私が先陣を切って、イドワルを止めます!」
「まぁまぁ、きみたちはここで待って手をいいっスよ。たまには、ワシにも戦わせてくれよ。ふふふっ、久々に、腕がなるっスよ!」
「エドムンド閣下、、、、?」
「なんだなんだ、少数軍団が出てきたぞ。おゃっ、あれはエドムンドじゃないか? あんな少数で何をしようって言うんだ。ぶっ潰されたいのか? 」
「イドワル様、奴らを取り囲んで攻撃しましょうか?」
「よしっ、今がチャンスだ! ワシのウェールズの権力を守る為に、エドムンドをやっつけるぞ! いやっ、イングランドも我が手中に納まる!行くぞ!」
「うぉ〜!」
「うぁ〜」
「きゃーっ」
「やめてくれ〜」
西暦942年、イドワル軍はイングランドに攻め入り、エドムンド王が率いるイングランド軍と戦ったのであった。
「ふん!」
「えっ、あれはエドムンド閣下!」
「エドムンド閣下!!?」
「戦い方もクラドグそっくりだ」
「まるでクラちゃんが生きているようね」
ロングボウの男が隠していた必殺技 ~たたかうカムリ戦士19話~
「イドワルさんっ、もっと楽しませてくださいよ~っ」
「強い、強すぎる!! ああ、頭が・・・毛が・・・」
「うぁーぁぁぁぁ~」
イドワルの頭のなかはいとわるし
「ごっつぁんです」
最終決戦は終わった。イドワルはエドムンド軍に突っ込み花と散った。
ハウェルは、自分の国デハイバースと、イドワルの国グウィネズを統合し、ほほウェールズ一帯を治める事となった。
最初は、暴力的な荒くれ者であったが、法を学び、ウェールズ法を制定して、武力によらない平和な国作りに励んだ人物であった。
人々は次第にハウェルのことを、尊敬と親しみを込めて
「ハウェル・ザ・グッド」
と呼ぶようになった。
ハウェルは950年に亡くなるまで、ウェールズは束の間であったが安泰な平和が続いた。そして、ハウェルが制定したウェールズ法(ハウェル法)は、16世紀にイングランド王ヘンリー八世によって新ウェールズ法が制定するまで、約600年にも渡り、ウェールズの国を守り続けたのである。
この章、これで終わりです。これまでお付き合いくださり、ありがとうございました。このストーリーは、歴史上の人物名が登場しておりますが、たなかあきらによるフィクションです。
※ハウェルに関する本(こちらは実話です)
Hywel Dda/Hywel the Good (Wonder Wales)
- 作者: Catrin Stevens
- 出版社/メーカー: Gomer Pr
- 発売日: 2004/07
- メディア: ペーパーバック
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最後まで読んでくださり有難うございました。
次回作は、またスタートします。
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