知ってました?イギリス王室の継承ピンチの歴史

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f:id:t-akr125:20161204125616p:plain(18.7.14更新)
こんにちは!ウェールズ歴史研究家、たなかあきらです。

自分から祖先を遡っていくと、逆ピラミッドの形で壮大な数の祖先へとつながり、思いがとても膨らみます。逆に一人の人物から子孫をたどっていくと同じようにピラミッド的に広がっていきますね。

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こんな広がりがある先祖、子孫のつながりですが、家の継承、職人の継承、王位の継承などを血筋でつないでいこうとすると、大きな困難に直面することが多々あります。

ということで、今回はイギリスの王位の継承にスポットを当てていきたいと思います。

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世界中で続いている王室

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ええ。家の継承、職人の継承、王位の継承などを血筋でつないでいこうとすると、大きな困難に直面することが多々あります。

 

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そうだな。日本の皇室の継承問題もあるし、技能伝承、会社の継承、一つのものを特定の範囲で継承しようと思うと、ざまざまな問題がでてくるな。

 

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日本の皇室の話がでましたが、海外でも王室があるんですよね?

 

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現在、世界には27の王室があり日本の皇室が一番長く続いているようだ。それに次ぐのがデンマークの王室で、イギリスの王室も950年ほど続いているんだ。

王室 – Wikipedia

 

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へえ、そんなたくさん!イギリスの王室の継承は問題はあったのですか?

 

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今回はイギリス王室の幾つかの継承危機について話そう!

 

イギリス王室の始まり

 

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イギリスでは今は女王で、エリザベス女王(エリザベス二世)の時代が50年になり歴代見ても長寿の君主となっているんだ.

 

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ウィリアム王子もきれいなキャサリン妃と結婚して憧れますね。ジョージ王子やシャーロット王女もかわいいです~

 

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君が興味を持っていたとは意外だな。今や世界中が注目するロイヤルファミリーとなっているイギリス王室の始まりは知っているかい?

 

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いえ、全く・・・

 

 

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現在のイギリス王室は1066年からスタートし、現在のエリザベス2世は41人目の君主となるんだ。※※

フランスから攻めてきたギョーム2世がイングランドを征服してウィリアム1世としてイングランド国王になったんだ。これが現在のイギリス王室の始まりなんだよ。

 

※※日本ではUKのことをイギリスと呼んでますが(イングランドスコットランドウェールズ北アイルランド)、1066年当時はイングランドのみでした。

 

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えっ、イギリス王室の祖先はフランス人ってことですか?

 

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正確にはフランスのブルゴーニュ地方に移り住んだヴァイキングのノルマン人

ということだよ。その後、いろいろ混血がすすみ英語も話すようになったんだ。

 

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日本とは大違いですね。外国の歴史を知るのは面白いです。

 

※参考記事

ノルマン人がイングランドを征服した戦いの再現イベント

イギリスの歴史を変えたノルマンコンクエスト:戦いの再現が行われた – イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

現在のイギリス王室を始めたウィリアム1世について

イングランドの征服王と呼ばれたウィリアム1世のカリスマ性の秘訣 – イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

 

 

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ところで、イギリス国王の継承は男性だけが王とか、直系だけじゃないとだめとか、あるんですか?

 

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エリザベス女王は女性だろう?

 

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あっ、そうですね。

 

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日本の天皇の場合は、初代から直系の血筋で継承しているけど(皇室家系図によると)、イギリス国王の場合は必ずしも直系でなくとも、血の繋がりがあれば国王を継承できる事になっているんだ。

 

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それは血筋をつなげるには楽でいいですね。じゃあ、継承の問題はなかったですか?

 

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いや、そうでもなくて母系で国王を継承できる状態にもかかわらず、何度も国王存続の危機に直面してるんだよ。

  

スコットランド王がイギリスの王になってしまった

 

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例えば第23代国王のエリザベス一世は処女王と呼ばれ、生涯独身を貫き後継者が居なかったんだ。またエリザベス一世の兄弟姉妹も世継ぎを残さず亡くなり(子供が生まれても早世)、エリザベス女王の家系テューダー朝は途絶えてしまったんだ。

 

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王室存続の大ピンチじゃないですか。どうやってつないだのですか?

 

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エリザベス1世

エリザベス女王1世の功績と結婚・恋愛話

 

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誰か王室の血を引くものがいないか探し回ったところ、エリザベス一世の父である悪名高きヘンリー八世の姉の曾孫がいたんだ。その人物はスコットランド王ジェームズ6世で、ジェームズ一世としてイングランド王も継承したんだよ。

現在のイギリス国王を継承する条件の一つとして、ジェームズ一世を初めとするステュワート家の血を引く者とされてるんだよ。

 

 

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(ジェームズ一世)

ジェームズ1世 (イングランド王) – Wikipedia

分かりやすいスコットランドの歴史概要

  

王位継承者がイギリス国内にいなくなってしまった!!

 

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18世紀初め、アン王女が1702年から1714年まで君主を務めていたんだが、その後ステュワート家の直系の血筋は途絶えてしまったんだ。更にイギリス国内にはステュワート家の血を引く者が残っていなかったんだよ。

 

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継承のピンチじゃないですか? 

 

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イギリス国外に王位を継承できるものがいないか探したところ、ある人物に行きあたったんだ。

 

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いたんですか?ステュワート家の血をひく人物が?

 

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 (ジョージ一世)

ジョージ1世 (イギリス王) – Wikipedia

 

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その人物はドイツのハノーバーにおり、ジョージ一世としてイングランド国王になったんだ。しかし、ジョージ一世は英語が話せず、イギリス国の政治にも関心がなかったそうだ。このため、イギリスには滞在せずハノーバーで過ごしていたそうだ。

 

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国王がいなくて、イギリスは大丈夫だったんですか?

 

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問題は大ありだよ。国王の政治的実権力が弱まっていったんだよ。それでも政治は誰かがやらないといけないので、この時期にイギリスで立憲君主政が進んだと言われているんだ。

 

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国王がいなくても、ちゃんと政治ができるようにした、ということですね。

 

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まあ国王がイギリスにいなかったことが功を奏し、政治や憲法が発達したんだな。 つまり憲法によって規定された君主制で、現在のイギリスや日本の政治の体制のもとができたんだ。

 

※イギリス王室の家系図

イギリス王室 家系図 (写真・画像付き)

 

日本の天皇継承はすごい

 

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日本の天皇制度は、初代の神武天皇からスタートし(紀元前660年)、現在の今上天皇明仁様)に至るまでは第125代2500年以上も続いています。

6世紀初の第26代継体天皇以前は、伝説?実在した?という不確定な要素はありますが、天照大神から直系で血筋を繋いで来ている点は凄い事だなあと思いますね。 

※歴代天皇系図 構成 – 宮内庁

 

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日本の皇室と比べると、イギリス王室継承の考え方はとても柔軟だな。もしイギリス王室が日本の皇室と同じような継承の方法だったとすると、とっくに途絶えてたかもしれない。

  

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スコットランド人でもドイツ人でもイギリス国王になったのだから、もしステュワート家の血を引く日本人がいたら、その人でもイギリス国王になる可能性があるってことですか?

 

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君髪の毛が茶色だし、ひょっとしたら?

 

最後に:たなかあきらコメント

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王位継承を血筋で受け継いでいくことは、同時に国家を治める能力も持っていないといけないのでとても難しいことだと改めて感じます。

またそれぞれの国、地域、会社など組織に及んでも技能も、伝統も、文化も継承していくことはとても難しく、受け継いでいく仕組みが必要だなと思います。

 

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最後まで読んでくださり有難うございました。

 

コメント

  1. nezuzyouzi より:

    ステュワート家の血を引く日本人がいたら、その人でもイギリス国王になる可能性があるかもしれないって、なんだか面白いですね。
    イギリスで生まれた政治の体制のもとになっているときいて、イギリスの歴史は日本の歴史とも少しつながっているんだなと思いました。

  2. nezuzyouzi より:

    ステュワート家の血を引く日本人がいたら、その人でもイギリス国王になる可能性があるかもしれないって、なんだか面白いですね。
    イギリスで生まれた政治の体制のもとになっているときいて、イギリスの歴史は日本の歴史とも少しつながっているんだなと思いました。

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