イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

ウェールズ語ではウェールズの事をカムリ(仲間)と言います。ウェールズの歴史と、ウェールズとの関わりが深いアーサー王についてのページです

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円卓の騎士、聖杯探索で活躍したガラハッド卿

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「ガラハッド、お前は最高の騎士だ」
「円卓の騎士の一員となって、聖杯探索をしてくれ」

 

※円卓の騎士一覧:「円卓の騎士」の一覧と「円卓の騎士」になる条件  

 

産まれる前の高評価

 

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円卓の騎士ガラハッド卿。円卓の騎士の中でも「最もけがれない騎士」として聖杯探索に出かけた騎士の一人です。 Galahadは英語で、「理想に身を捧(ささ)げる人、高潔な人」という意味があって、ガラハッド卿にはぴったりだと思います」

 

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「それを暗示するように、生まれる前からガラハッドには色んな予言がされていたんだ」

 

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「まずは、魔法使いのマーリン。武勇においても最強の円卓の騎士であるランスロット卿より優れ、聖杯探索に成功するだろう」
「もう一人が、ペレス王。ランスロットは彼の娘に子供を授け、成長するともっとも偉大な騎士になるだろう。そして、聖杯を手にするだろう」

 

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「ガラハッドは、何と湖の騎士ランスロット卿の息子! そんな予言までされていたら、産まれたときには、既にすごい期待されてたんですよね。逆にプレッシャーにかんじてしまうなあ」

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「いや、逆なんだよ。ガラハッド卿の生い立ちは全く逆の立場だったんだよ」

 

裏切りの出生

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「確かにガラハッドは、ランスロット卿とペレス王の娘エレイン(カーボネックのエレイン)の間に産まれた子供なんだ。しかし、ペレス王とエレインはランスロットを欺いて生まれた子供なんだよ」

「ペレス王は、娘エレインがランスロットに恋をしてしまったことを知った。同時に、ランスロットアーサー王妃グウィネヴィアと不倫していたことを知ったんだ。そこでペレス王は、世界でもとも優れた魔女を探して魔法のリングを手に入れたんだ」

「そして、ペレス王は魔法によってエレインの姿をグウィネヴィアに錯覚させ、ランスロットをだまして一夜をともにさせたんだ」

 

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ランスロットにバレなかったんですか? バレたら怒るでしょうね」

  

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「そうなんだよ。ランスロットがその真実を知ってしまうんだ。エレインはランスロットに結婚との結婚を望みすがるんだけど、ランスロットに拒絶されランスロットのお供をすることも許されませんでした。そしてランスロットはエレインの元を咲てしまうんだ。エレインは悲しみのあまり命を落とします」

 

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「ガラハッドには悲しい話があるんですね」

 

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「そんな過去があって、ガラハッドはエレインがいた修道院で育てられたんだ。やがて、成長したガラハッドは父ランスロットがいるアーサー王の宮殿キャメロットへ移動するんだ。そこで待ち受けていたのは、数々の試練だったんだ」

 

アーサー王の試練

呪われた13番目の席

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アーサー王の宮殿についたガラハッドは、アーサー王から命を落としかねない試練を受けたんだ。それは「ガラハッド、円卓の13番目の席に座れ」だったんだ」

 

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「円卓の席が危険なんですか?」

 

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「この13番目の席がミソなんだ。この席は、キリストを裏切ったイスカリオテのユダの席であるらしい。このため魔術師マーリンが呪いの魔法をかけており、ふさわしい騎士でないと座ることができず、不相応の者はその呪いに侵されしまう「命取りの席」と言われてるんだよ」

 

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「ガラハッドは座れたんですか? ランスロットの息子なので勇敢でしょうけど・・・疑惑の出生もあるので・・・」

 

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「ガラハッドが勇敢にも席に座ったところ、何事も起きず座ることに成功したんだよ」

 

アーサー王と同じ?岩に刺さった剣

 

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「そして、さらにアーサー王の試練は続くんだ。アーサー王はガラハッドを川に連れて行ったんだ。そこには岩に刺さった剣があったんだ」

 

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アーサー王も同じように岩に刺さった剣を抜きましたよね。この剣もエクスカリバーですか?」

 

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「いいや、別の剣だよ。そして、剣にはこう書かれていたんだ。「だれもこの剣を抜くことはできない。抜こうとすれば首を締められてしまうだろう。もし抜くものがいたら、世界で最も優れた騎士だろう」」

「ガラハッドは剣を抜こうとした」

 

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「ごくり」

 

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「ガラハッドは13番目の円卓にも座れた騎士だったんだよ。ガラハッドは容易に剣を抜くことができ、アーサー王も「これまでで最も優れた騎士だ!」とガラハッドを褒めたんだ。こうして、アーサー王が出した試練を乗り越え、円卓の騎士になることができたんだ」

 

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「これで、円卓の騎士にガラハッドが加わり、ますます強力になっていきますね~」

 

聖杯探索への道

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「さらに、ここから新たな試練が続くんだ。そのころ、ブリタニアにはガラハッドの曾祖父に当たるペラム王がいたんだ※」
「ペラム王はいつも足や股に傷を負っており、自分の足で歩くことが出来ないほど虚弱だったんだ。ペラム王は国を治めることもできず、王国もペラム王と同じように病んでしまい、肥沃な国土は荒れ野へと変わってしまった」

 

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※ペラム王は、傷ついた王(wounded king)や、釣りしかできないフィッシャーキングとも呼ばれた。ペラム王ではなくガラハッドの祖父であるペレス王という説もあります。

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「このため、アーサー王はペレス王を癒して国を立て直そうと、円卓の騎士たちと「聖杯探索」の冒険に出たんだ。もちろん、ガラハッドも聖杯探索をする騎士の一人に選ばれたんだ」

 

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「なるほど。ここで聖杯伝説が出てくるんですね。最初に魔法使いのマーリンやペレス王が予言した、聖杯探索の旅。予言通りに成功するんでしょうか?」

 

険しい聖杯探索

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「ガラハッドは、エベラク王が作り、アリマテアの聖ヨセフが血の赤い十字架を描いた盾を持ち、聖杯探索に出かけたんだ※」
「アリマテアの聖ヨセフとは、新約聖書に登場するユダヤ人でイエスの遺体を引き取ったことで知られる人物。ガラハッドの母、エレインはその末裔とされるんだよ」

 

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「ガラハッドは、父がランスロットと言い、家系もすごすぎる! 通りで最強の騎士になれたのも、うなずけます」

 ※この盾はふさわしい「最高の騎士」でしか持つことが出来ない盾で、不相応の者が持とうとすると死ぬか生涯の怪我を負うといわれていた

 

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「聖杯探索はガラハッド卿、ボールス卿とパーシヴァル卿の三人の円卓の騎士が中心となって行ったんだ」

 

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「聖杯探索の旅は困難を極めたんだ。多くの騎士たちは冒険で亡くなったんだ。パーシヴァル卿の妹も旅に加わり、聖杯探索の船に導いたり三人を助けたんだ。しかし、途中で亡くなり、弔うためボールス卿が故郷に連れて帰ったりしたんだ」

アーサー王も、残された騎士たちも仲間が減っていくことにひどく心を痛め、更にアーサー王は、円卓の騎士団が終わり始めていることを恐れたんだ」

 

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「再び、ガラハッド卿とボールス卿とパーシヴァル卿は合流し、カーボネック城を訪れ、ついに聖杯を発見したんだ。そして三人の前に、聖ヨセフの精神が現れ病気の傷ついたペラム王を治癒したんだ」

 

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「やりましたね、ガラハッド。これで聖杯探索の旅も終わりましたね。予言も当たって聖杯を手にすることできて、良かったよかった」

 

ガラハッドの最後

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「いや、もう少し、困難な聖杯の旅は続くんだ」

 

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「ガラハッド卿、パーシヴァル卿、ボールス卿の三人は、聖杯を聖都サラスへと運んでくれないか、とアルマテアの聖ヨセフから頼まれるんだ。そこで、新たにサラスへ向かって航海を始めるんだ」

「なんとか聖杯をサラスに持っていくことは成功するものの、到着すると異教徒の王エストラウスに捕らえられて投獄されてしまうんだ」

 

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「聖杯は三人が持ち続けていたところ、エストラウス王が亡くなったときに、サラスはガラハッドが治めることになったんだ。そして1年後、再びアルマテアの聖ヨセフが姿を現したんだ。その時には、ガラハッドは彼の人生が終わりに近づいていると知っており、聖ヨセフに死の許しを願ったんだ。そして、ガラハッドは安らかに平和に息を引き取ったそうだ」

 

最後に

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円卓の騎士で聖杯探索に成功したしたガラハッド卿。「世の中で最も優れた騎士」、「最もけがれない騎士」であり、 Galahadの意味の通り「理想に身を捧(ささ)げる人、高潔な人」でした。

 

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