
戦乱が多かった中世のウェールズ。ウェールズの王は基本的に王室の血筋で継承されていましたが、必ずしもそうでなく日本の戦国時代の様な『下剋上』も起きていました。
どんな下剋上だったのか?お話しいたします。
イギリス・ウェールズ版の下剋上!

ウェールズ王は王室が受け継いでいたと聞きましたが、ずっとそうだったのですか?

基本的に王室で王位は継承され、王室同士での争いはあったよ。しかし、王が不評だったり、王の力が弱かったりすると、略奪する者が現れたんだ。

それは日本で言う下剋上みたいな感じですか?

似てますね!ではウェールズ版の下剋上をお話ししよう!

日本の戦国時代に似てると思うと親近感と興味がわきますね!
これはまさに略奪の下剋上だ! アーサー王のモデルも出現

◎ まず一人目を紹介しよう!叔父を殺してウェールズの王位を奪い取り暴君化したマエルグウィン・グウィネズだ。

いきなり、ぼっ暴君ですか?

アーサー王物語に出てくるアーサー王は叔父で、マエルグウィンはアーサー王と戦ったモルドレッドのモデルという説もあるんだよ。

それは面白いですね~


◎二人目はダヴィッド・アブ・オウァインだ。父のオウァイン大王の後継ではなかったが、母とともに異母兄弟を次々に陥れ王位を奪った12世紀のウェールズ王だ。

この人腹黒くないですか!王と呼んでいいんですか?

母と綿密に計画を立てて兄弟を全員殺すか牢にぶち込んで父の遺産を独り占めした冷血な男だよ。まあ結局は甥(後のプリンス・オブ・ウェールズ)に倒されてしまったよ。

悪い事をやったら必ずしっぺ返しがきますよね~


三人目はトラハエアルン・アプ・カラドッグ!11世紀のウェールズで小国の村長くらいだったが王を夢見て徐々に領土を広げていったんだ。

この人は目標達成タイプですか?

そんな感じがするな。そして、ついに王が亡くなったスキをついて王座の略奪に成功したんだ。下剋上達成というわけさ。

やりましたねっ!

しかし本来なら王になるはずだったグリフィズが立ち上がり奪い返そうと戦いに挑んだんだ。 二人のライバル同士は幾度となく戦争を繰り返したんだ。最後にウェールズ版の天下分け目の戦いとなり、最終的にはグリフィズに敗けてしまったんだよ。

面白いです!すごいドラマになりそうですね。

農民王とあだ名のついたウェールズ王もいた!!

下剋上を実行した王の中で、農民王と呼ばれた王がいるんだ(Peasant kingと呼ばれています)

農民からウェールズ王になったのですか?

まさにそんな王もいたんだよ!
◎復讐された下剋上

農民王と呼ばれたカドファエル・カドメッズという人物は、ウェールズの王室とは無縁で父親も出所が分からず、本当に農民だったようなんだ。

農民からどうやってウェールズの王になったのですか?

634年ごろにウェールズの先王が戦死した時に武力で奪い取り、王子はフランスに追放されたんだ。

何と、農民なのに勇敢ですね。そのカドファエルは長く王でいられたんですか?

当時はアングロサクソン族(イングランド人の先祖)の国マーシアが強力で、コバンザメの様にマーシアの王にひっついていたんだ。マーシアの王が戦死してから頼れる人物がいなくなって急に力を落としたんだ。。。

そうすると人々は黙っていませんね!

その通り。フランスに追放された王子がカムバックしてウェールズの国を奪回したんだよ!

復讐されてしまった下剋上ですね!!
◎慕われた下剋上

最後に同じく農民王と呼ばれたメルヴァン・ヴリッヒ王の話をしておこう!

メルヴァンはどうやってウェールズ王になったのですか?

9世紀初めのウェールズは内乱と外敵のマーシアから攻められて荒廃していたんだ。メルヴァンは遠くのマン島からウェールズにやってきて一緒に戦ううちに、人々から請われてよそ者だけどウェールズの王になったんだ。

よほど人望と能力があったんでしょうね。

武力だけでなく知力もあったようだね。まさに隠れた英雄と言えると思うよ!

そんな下剋上がいいですね!イギリス・ウェールズの下剋上の話、面白かったです!

おっと、一人忘れていた。

まだ誰かいるんですか?

現在のウェールズにいる農民王さ!Peasant’s king!
楽しい曲ですね!!
この曲を聞きながら今回は終わりにしよう。
- アーティスト: Peasant’s King
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最後まで読んでくださり有難うございました。
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