2017年版「キングアーサー」6月17日、日本公開!


「ところで、今回のキングアーサーですけど、前に見た映画と全然内容が違いますね」

「そうだな、以前の映画はアーサー王とサイソン(アングロサクソン族)との争いだったな。この時の、キングアーサーはルキウス・アルトリウス・カストゥスという人物がモデルになっていたんだ」

「ということは、今回は別の人物がモデルなのですか?」

「そうだよな。今回の内容は、ブリタニア父のウーゼル・ペンドラゴンが悪者ヴォーティガンに殺され、アーサーが復讐して王座を奪回するストーリーだな」

「今回の映画の家系図を簡単に書いてみよう」


「ところが、この家系、関係図は、映画の中だけでしか成立しないんだ」

「どういうことですか?」

「歴史書に書かれている内容をもとに、家系と関係を書き直してみよう」

※ブリタニア列王史による

「本当だ、違ってますね。しかも、複雑ですね」

「歴史書では映画と違う点が2点あるんだ。一点目は、ヴォーティガンに殺されたのは、アーサーの父ウーゼルではなく、アーサーの叔父コンスタンス2世なんだ」

※コンスタンス2世のコイン

「二点目は、ヴォーティガンに復讐したのはアーサーではなく、アーサーのもう一人の叔父アンブロシウスなんだよ」

「へえ、かなり違ってますね。アーサー王じゃなくて、ヴォーティガンに復讐したアンブロシウスってどんな人物なんですか」

「長いけど、アンブロシウス・アウレリアヌスというのがフルネームで、ブリタニア王で一時期西ローマ皇帝になった、コンスタンティン3世の次男なんだ。もともとヴォーティガンはコンスタンティン3世の執事だったんだ」
「コンスタンティン3世の死後、息子のコンスタンス2世がブリタニア王になったんだけど、ヴォーティガンが謀反をおこしてコンスタンス2世は殺さて王座を奪われ、アンブロシウスもフランスに脱出したんだ」

「なるほど~、それでコンスタンス2世の弟、アンブロシウスが復讐したって流れですね」

「そうだよ。ヴォーティガンを叩きのめして王座を奪回したアンブロシウスは、兄コンスタンス2世を弔うために、マーリンに命じて巨石をアイルランドから運んでストーンヘンジを作った、っていう伝説もあるのさ」

「ヴォーティガンに勝ってからのアンブロシウスは、外敵のアングロサクソン族と戦い連戦連勝の強さだったようだ。人物的にも優れ、「王の中の王」と呼ばれたようだよ。アンブロシウスがアーサー王じゃないか?という説もあるくらいだ」

「へえ、面白いですね。キングアーサーの背景を知っておくと、より映画が楽しめそうですね。アンブロシウスを映画にしても面白そうです」
※アンブロシウスに関する記事
※アーサー王の祖先に関する記事、これで分かりますよ!
※ヴォーティガンに関する記事
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最後まで読んでくださり有難うございました。


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