
「前回の23話では、亡くなったイングランドのアゼルスタン王のお墓参りに出かけたところ、ハウェルとエレンはイドワルに会ってしまいましたね」

「何とも嫌味なハゲのイドワルだったな」

「エレンも対抗したけど、イドワルにはムカつきます」

「そんな出会いの最中に、新イングランド王のエドムンドが現れました。どんな驚くべき展開が待っているのでしょうか?」
これまでのあらすじ
<登場人物>

ウェールズ内の一国を治めるハウェル。
乱暴者も勉強し落ち着いてきた。

ハウェルの弟クラドグ。かなりお調子者。スパイがバレてイドワルに殺される。

ウェールズの小国ダヴィッドの娘でハウェルの妻、エレン。ツンデレ系。

自称、ウェールズの最権力者イドワル。ハゲで、冷静で冷淡、冷血。
ハウェルを敵対視している。

最強国イングランドのアゼルスタン王。
エドムンド新王の衝撃


「者ども、静まれ、静まれ」
<<うるさいっすよ、何を騒いでるんすか!>>

「これは失礼いたしました、エドムンド閣下。お目にかかれて光栄です。私がウェールズを治めるイドワルと申します」

「私めがハウェルと申します」
<<お主がハウェルか。皆の者、面を上げよ>>

「はっ」

「あっ、エドムンド閣下!」

「えっ、エドムンド閣下???」


「クラドグ!?」

「クラちゃん!」
※イドワルに殺された、ハウェルの弟クラドグ

「ワシはクラドグではないっすよ。エドムンドだ。 お前たちの誰かに似てるんすか?」

「はい、私の亡くなった弟にソックリです」

「うぬぬぬ、クラドグの野郎にクリソツだ」

「ほぅ〜そうなんすか。それは奇遇だ。そう言えば、ハウェル、お主と初めて会った気はしないっすな。これまで、どこかで会ってはおらんかね? 」

「いえ、お会いしたことは無いと思いますが、、、」

「私たち、エドムンド閣下とは今回が初めての面会です」

「あっ、思い出しました!まさか、あの時、、、ひょっとしてエドムンド閣下はローマにいらっしゃった事はないですか?」

「ローマ!あるっすよ、あるっすよ〜 何年か前にローマ巡礼に行ったことがあるっす。その時に会ったのか?」

「多分そうでしょう。私もローマで法律の勉強をしに行った時に、クラドグをローマで見たと思いましたからね」

「おぉ、そうであったか。なるほど、ワシも思い出してきたっスよ。ハウェルを見かけた気がする。懐かしいっすなあ。旧友にあった気分っすよ〜」
※過去の回想(ローマ滞在時)
これは凄い!法とはこんなに凄いものだったのか。我々は何て遅れていたんだ。よし、勉強して世にない先端の法を作ろう。
おやっ、クラドグが通った気がしたな。
ローマにクラドグが居るはずないしな。気のせいか。
勉強、勉強!

「私は兄弟に会った気分です」

「あぁ、君にとっては弟に会った気分だろうなぁ。ハウェルくんの噂も先王の兄、アゼルスタンから何度も聞いておったすよ。うんうん、今回はワシが兄貴でハウェルくんが弟分っていうのは、どうっすかね〜はっはっ」

「あっあのう〜お取り込み中、失礼します。エドムンド閣下、ウェールズ統治者のイドワルですけど、、、」

「んっ、イドワル? 忘れておったすわ。あぁ、君がハゲ野郎か?」

「いえ、ウェールズの統治者イドワルでございます」

「それで、ハゲくんがワシに何の用っすか? まぁ、君の面倒くさい噂も兄からいろいろっと、聞いていたっすよ。それに訳の分からない、面倒な使者が何度も来ていたな」

「イングランドとウェールズ、両国の統治者が初めての面会。ここは良好な関係を築きたいと思いまして、是非会食をさせていただきたいと存じます」

「はぁ、今は気が乗らないな。せっかくだが、ハゲくん。ワシは君とメシを食べる気はないっすわ。ワシはこれから弟ハウェルとご婦人と過ごすと決めたんすよ」
「じゃ、そう言う訳で失礼するっすよ。バイバイ」

「結構、エドムンド閣下は軽いわね。そんな所もクラちゃんに似てるわね」

「ああ、でも驚いた。エドムンド閣下がこんなにクラドグに似ているとは」

「クラちゃんに会えたみたいで、嬉しいわ。クラちゃんが捕まってから、どんどん私たちの状況が悪くなってきたけど、急に運が向いてきた気がするわ」

「おれもそう思うよ」

「ハゲはほっといて、さっ御両人、晩飯に行くっすよ」

「ヒェッ、なんたる屈辱! エドムンド閣下もハウェルも許せぬわ!」
「ハウェルよりまずイドワル様と友好を結ぶのが先だろ!この俺様を誰だと思っているのだ。ウェールズ大王、イドワル様だぞ!! ワシの恐ろしさと実力を見せてやるわ!」

ウェールズ稀代のハゲ野郎、イドワルはどう動くのか? 争いなしでは済まされない雰囲気が漂い始めたようです。

「えい、ムシャクシャする! ハゲ、ハゲ言うな!」
次回へつづく
※※追記

実はハウェルがローマにいた第12話をアップしたとき、きゃとらにさんから、こんな鋭い突っ込みを受けてました。その時の答えが、今回の24話なのです。
@catlani_blogs あっ、いいところに気づかれてしまいました(笑)。ずいぶん先になってから、分かると思います
— たなかあきら (@TAkr125) 2017年3月7日
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最後まで読んでくださり有難うございました。


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